台湾と米国が26日、中華民国(台湾)の旅券所持者が米国の「グローバルエントリー(Global Entry)、米国の入国審査・税関申告の手続きを簡素化するためのプログラム」の対象に、米国の旅券所持者が台湾の自動検査通関システム「E-gate」の適用対象になることを発表する予定。それを受けて中華民国(台湾)の旅券所持者は11月より米国の「グローバルエントリー」の対象になる見込み。
米国の対台湾窓口機関、米国在台協会(American Institute in Taiwan、略称AIT)は26日、中華民国(台湾)の内政部移民署(日本の入国管理局に相当)と台湾北部・桃園市の台湾桃園国際空港において互恵の原則に基づく台米自動検査通関システムの使用開始セレモニーを開催する。
AITと駐米国台北経済文化代表処(中華民国の在米大使館に相当)は2016年4月4日に米国入国審査簡素化などを盛り込んだ共同声明に調印した。外交部は調印当時、中華民国(台湾)が、イギリス、ドイツ、オランダ、パナマ、韓国、メキシコに次いで世界で7番目、アジアでは2番目に米「グローバルエントリー」の適用対象となった国だと説明した。
外交部によると、中華民国の旅券所持者は、米「グローバルエントリー」のオンライン申し込みシステム「Global Online Enrollment System(GOES)」を通じて同プログラムへの適用を申請することができる。費用は1人につき100米ドル。事前審査と面接をパスすれば、グローバルエントリー・メンバーシップに登録される。有効期間は5年間。
グローバルエントリーのメンバーは、米国入国の際、グローバルエントリーの自動キオスクで入国手続きを行えば、従来の入国審査や税関申告書の記入をすることなく、専用のCBPレーンから入国することが可能だ。さらに、米国が主要な空港で導入している「米国運輸保安局 (TSA)事前審査プログラム」も適用され、同プログラムを導入する空港では、専用レーンから飛行機への搭乗が可能だ。
また、グローバルエントリー・メンバーシップに登録した米国国民は、中華民国(台湾)入国の際に互恵原則のもと、E-gateによる入国快速化措置が受けられる。