中華民国(台湾)の国交樹立国であるマーシャル諸島、ツバル、ソロモン諸島の3か国歴訪中の蔡英文総統は、現地時間11月1日正午ごろ、2つ目の訪問先であるツバルに到着した。
蔡総統はツバル到着後、イアコバ・イタレリ総督とエネレ・ソポアガ首相とそれぞれ会見。ソポアガ首相とは、ツバルの行政ビル前で植樹記念式典に参列し、植樹を行った。ここではかつて、馬英九前総統や陳水扁元総統も植樹を行ったことがある。
蔡総統はその後、ツバルで最も規模の大きいNauti小学校を訪問し、児童合唱団の歌声に耳を傾けた。十数名の児童で構成される合唱団はこの日、中国語で『歓迎歌』、『小小的夢想』、『捕魚歌』の3曲を歌った。合唱団の指揮を務めるのは在ツバル中華民国大使館の盧明然副参事の夫人。その指導は評判で、ツバルのイタレリ総督の孫娘も自ら志願して、この合唱団に加入したほどだという。
蔡総統はまた、Nauti小学校の児童らによるツバルの伝統舞踊を鑑賞した。情熱あふれる児童たちのもてなしとリズミカルな音楽を、蔡総統も笑顔で楽しんだ。
蔡総統はツバル訪問の最後に、プリンセスマーガレット病院を訪れ、台湾とツバルの医療協力についてのブリーフィングを聴取した。プリンセスマーガレット病院は日本政府のODAによって建てられたものだが、台湾の医療支援団が病院情報システム構築に協力したほか、医師の短期派遣、メディカルチームによるボランティア診療、外交部(日本の外務省に相当)所管の財団法人国際合作発展基金会(日本の国際協力機構=JICAに相当。略称は国合会)によるボランティア医師・看護師の派遣などを行っている。また、今年9月からは同病院に婦女と幼児を対象としたヘルスセンターの建設を開始。乳幼児用医療ケア設備の追加購入なども行っている。
蔡総統はツバルに約5時間滞在した後、次の訪問先であるソロモン諸島へ向けて出発した。