2025/05/18

Taiwan Today

外交

バチカンが中国大陸に譲歩?外交部がコメント

2018/01/30
中華民国(台湾)とバチカンとの交流は頻繁。写真は中華民国の駐バチカン大使館。(中華民国駐バチカン大使館サイトより)
外交部(日本の外務省に相当)の李憲章報道官は24日、一部メディアによる「バチカンが司教の任命権で北京当局に譲歩した」との報道に対してコメントした。発言は以下の通り。
 
(一)バチカンと中国大陸との対話、並びに関連の交流状況の把握に引き続き努め、今後の発展状況を注視しながら、随時情勢の分析を行う。
 
(二)バチカン市国は一般の国と異なり、その対外関係で最も重視するのは世界での司牧活動と福音伝道である。このためバチカンは中国大陸における「地下教会」(北京当局が公認してない教会)の信徒たちの境遇、並びに「地上教会」(北京当局が公認している教会)がローマ教会と結びつけない現状に強い関心を寄せている。一方、バチカンは中華民国(台湾)におけるカトリック教会とその信徒たちが積極的に活動していること、並びに台湾社会での信仰の自由、民主的な政治、人権保障などを高く評価している。バチカンの各委員会及びカトリックの慈善団体は台湾と頻繁に協力、交流し、しばしば台湾で国際的なイベントも行っている。中華民国(台湾)はバチカンとの交流と協力関係を通じて、台湾における信仰の自由、並びに宗教融合の精神と成果を各地に伝え、地域の手本となれることを望んでいる。
 
(三)中華民国(台湾)は今後も、平和や自由などの普遍的な価値に基づき、バチカンとの指導層相互訪問及び宗教交流の協力関係を強化し、バチカンが行う世界の活動に積極的に参与していく。また、バチカンとの平和及び人道支援のパートナーシップ強化に努め、バチカンと世界各国が慈愛を広め、平和を促進していく上でなくてはならないパートナーとしての役割を果たす。
 
なお、中華民国(台湾)の李世明駐バチカン大使は25日、メディアの取材に対し、バチカンは福音の伝道と司牧活動の必要上、中国大陸における「地下教会」の苦難を解決するため中共政権と対話せざるを得ないのだという、台湾としての見方を説明した。そして、バチカンと中共政権との対話は神の意志に従うものであり、その目的は中国大陸における真の宗教の自由の実現、並びに中国大陸におけるカトリックと世界教会協議会との融合促進だと信じていると述べた。
 
 

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