科技部(日本の文部科学省に類似)の陳良基部長(=大臣)は28日、フランス在台湾協会(台湾におけるフランス大使館に相当)のBenoit Guidee主任(=大使)と合同記者会見を開催し、フランス政府が認定するスタートアップ支援エコシステム「フレンチテック」の拠点(ハブ)の一つ「French Tech Taiwan」を「Taiwan Tech Arena」に入居させることを発表した。「Taiwan Tech Arena」とは、科技部が今年6月、台湾北部・台北市にある多目的スタジアム「台北小巨蛋(台北アリーナ)」に開設を予定しているテクノロジー・スタートアップの支援拠点。
陳良基部長によると、科技部にとって「Taiwan Tech Arena」の開設は、今年度のスタートアップ支援分野の重点事業の一つ。陳良基部長は、「French Tech Taiwan」が「Taiwan Tech Arena」を協力パートナーに選んでくれたことを光栄に思うとし、「French Tech Taiwan」の入居を歓迎した。双方は今後、人工知能(AI)、ソフトウエア、半導体などハイテクノロジーのスタートアップ分野で協力し、フランスのアクセラレーターや学術研究機関、企業などを台湾に招き、台湾で起業やビジネス実務に関する講座を開く。また、スタートアップに関するイベントを合同で開催し、双方のブランドを売り込む。
フランス在台湾協会のBenoit Guidee主任によると、「French Tech Taiwan」はフランス政府が認定するスタートアップ支援エコシステム「フレンチテック」海外拠点(ハブ)22か所のうちの一つ。Benoit Guidee主任は、「フランスはスタートアップ大国を目指しており、フランスと台湾は科学技術領域でさらに多くの協力や交流が期待できる。『French Tech Taiwan』と『Taiwan Tech Arena』の協力は、そのための良いスタートとなるだろう」と期待を寄せた。
「Taiwan Tech Arena」は今年6月、台北アリーナに開設されることになっている。海外の資源との豊富なコネクションを持つ国内外のアクセラレータを誘致し、スタートアップの技術やビジネス経験の強化を目指す。また、海外の講師や産業資源などを多く導入し、スタートアップと海外資源とのマッチングに協力する。
「Taiwan Tech Arena」は年間約100のテクノロジー・スタートアップの入居を誘致する。そのうち少なくとも半数は海外のスタートアップとし、国内外のスタートアップの交流促進に努めたい考え。