外交部(日本の外務省に相当)は28日に発表したニュースリリースで、中華民国(台湾)と韓国が出入国審査自動化ゲート(e-Gate)の相互利用に関する覚書(MOU)に署名したことを明らかにした。27日午後、台湾桃園国際空港第2ターミナルビルでセレモニーが行われ、台北駐韓国経済文化代表処(韓国における中華民国大使館に相当)の石定代表(=大使)と、駐台北韓国代表部(台湾における大韓民国大使館に相当)の楊昌洙代表がMOUに署名した。
台湾は昨年11月、米国との間で、出入国審査自動化ゲートの相互利用を開始した。内政部はその後、「外籍旅客信頼計画(トラスティド・トラベラー・プログラム)」を導入し、出入国審査自動化ゲートの国際協力推進に着手した。韓国とのMOU署名は、このプログラムの最初の成功例となる。これはまた、台湾の国境における安全管理と出入国審査自動化ゲートシステムが、国際基準に達していることを意味する。
台湾では2011年に出入国審査自動化ゲートの運用を始めた。当時の利用率は3%程度に過ぎなかったが、現在では各空港及び港湾に自動化ゲート66台が設置され、中華民国パスポート所持者による利用率は51%に達している。これは、出入国審査に必要なマンパワーの削減につながるだけでなく、国民が快適に出入国審査を受けられるようにするものであり、国際観光の促進にもつながっている。
外交部によると、台湾と韓国の人的往来は近年増加傾向にある。2017年における双方の人的往来は合計延べ194万人に、双方を往復するフライトは213便に達した。出入国審査自動化ゲートの相互利用は、台湾と韓国の「各分野での協力関係を強化する」というニーズに合致したものであり、両国関係のさらなる強化につながり、双方の住民の交流をより緊密化すると見られている。