カナダの金融会社Arton Capital(アートン・キャピタル)が毎年発表する「パスポートインデックス」は、査証(ビザ)なしで渡航可能な国の数によって旅券(パスポート)を格付けするもの。最新の「パスポートインデックス」では、対象となる国連加盟国193カ国と非会員6か国・地域のうち、中華民国(台湾)のパスポートが28位にランクインした。
アートン・キャピタルの「パスポートインデックス」で世界最強のパスポートに選ばれたのはアラブ首長国連邦。12月1日より、ビザなし渡航できる国がさらに4カ国増えた。これにより、事前にビザを申請せずに渡航できる国は167カ国となり、昨年1位だったシンガポールを上回った。なお、昨年の「パスポートインデックス」では、アラブ首長国連邦は上位10位にも入っていなかった。
2位はシンガポールとドイツで、事前にビザを申請せずに渡航できる国は166カ国となっている。これに続く3位は米国、デンマーク、スウェーデン、フィンランド、ルクセンブルク、フランス、イタリア、スペイン、ノルウェー、オランダ、韓国の同165カ国。4位は英国、ベルギー、オーストリア、日本、ギリシャ、ポルトガル、スイス、アイルランド、カナダの同164カ国。
中華民国(台湾)のパスポートは、ビザなしで渡航できるか、あるいは到着ビザが取得できる国が合計131カ国となっており、世界順位は28位とされた。ちなみに、香港は13位、中国大陸は58位だった。
しかし、中華民国外交部(日本の外務省に相当)の統計によると、12月1日よりパラオが中華民国パスポート所持者に対してビザなし渡航を認めており、中華民国パスポート所持者に対するビザなし渡航、あるいは到着ビザ取得による入国を認めている国は170カ国に達している。
パスポートの格付けに関してはこのほか、英ヘンリー&パートナーズが発表する「パスポートの自由度ランキング」がある。200カ国・地域を対象に、これらのパスポートが入国の際に査証制限を受けるかどうかで海外渡航の自由度をはかり、ランク付けするというもの。2018年「パスポートの自由度ランキング」では、台湾は昨年より5位ランクアップの26位とされている。