外交部(日本の外務省に相当)によると、ローマ教皇庁(バチカン)の教皇フランシスコは、台湾天主教会嘉義教区が3月1日に雲林県(台湾中部)の県立体育館で開催する「第4回全国聖体大会」に、福音宣教省長官であるフェルナンド・フィローニ枢機卿(Fernando Card.Filoni)を宗教特使として派遣することを決めた。福音宣教省長官は全世界のカトリック信者の司牧を所管する。その台湾派遣は、ローマ教皇庁による台湾カトリック教会に対する重視と、台湾とバチカンの堅実な友好関係を示すものとなる。
聖体大会はカトリック教会にとって非常に重要な宗教行事。ローマ教皇庁は2016年にも、台湾で開催された全国聖体大会にジュゼッペ・ベルサルディ枢機卿(Giuseppe Card. Versaldi)を派遣し、ローマ教皇の祝福を伝えたことがある。
フェルナンド・フィローニ枢機卿は2011年5月、当時の教皇ベネディクト16世より福音宣教省長官に任命された。台湾との関係は良好で、以前から台湾カトリック教会の発展に関心を寄せてきた。台湾訪問はこれが初めてとなる。
外交部は、フェルナンド・フィローニ枢機卿が台湾を訪問し、台湾で開催されるキリスト教会の重要なイベントに出席することを歓迎するとしている。外交部はまた、「台湾は今後もローマ教皇庁と手を取り合って協力し、信仰の自由を促進するために取り組み、各項目の協力や交流を深化させていきたい。また、ローマ教皇や世界各国が慈愛と慈悲の心を世界にもたらし、平和を促進するための、必要不可欠なパートナーであり続けたい」と述べている。