2025/05/09

Taiwan Today

外交

外交部、台湾のWHA出席を妨害する中国を批判

2019/05/07
外交部は6日に発表したニュースリリースで、5月20日からスイス・ジュネーブで開催される第72回世界保健総会(WHA)への台湾の参加を妨害する中国を厳しく譴責した。外交部は7日早朝に更新したツイッターでも、中国が主張する「1つの中国」を受け入れないために台湾のWHA出席に同意しないとする中国を批判した。(外交部ツイッターのスクリーンショット)
世界保健機関(WHO)の意思決定組織である第72回世界保健総会(WHA)が、5月20日から28日までスイス・ジュネーブで開催される。しかし、台湾には登録期限の6日までに招待状が届いていない。中国の外交部(日本の外務省に相当)及び対台湾政策を担当する国務院台湾事務弁公室は6日、「1つの中国」を理由に、「アルバニア決議(1971年10月25日に採択された第26回国際連合総会2758号決議)」や「WHA25.1号決議(1972年5月10日に採択)」を曲解し、第72回世界保健総会(WHA)に台湾が出席することに同意しないと述べた。さらには、台湾がWHAに出席しないことが、世界の感染症防止ネットワークに抜け穴を作ることにはならないとまで主張している。これに対して台湾の外交部は6日、ニュースリースを発表して中国を厳しく譴責した。ニュースリリースの内容は以下の通り。
 
★★★
 
中国は世界保健機関(WHO)に圧力を加え、台湾を排除しようとしている。これは、健康の享有は万人の有する基本的権利の一つであるとするWHO憲章の精神に完全に背き、台湾2,300万人の健康と幸福を全く顧みない行為である。こうした動きは、台湾住民の中国への反感をさらに強くするだけである。台湾は国際社会から高く評価される民主国家であり、台湾は台湾である。国としての尊厳を有しており、中国の一部ではない。台湾は一日たりとも、中国政府の管轄下に入ったことはなく、台湾の主権は台湾住民に属し、台湾の住民が民主選挙で選んだ政府のみが、台湾住民を代表する権利を有する。これは客観的事実であり、中国による度重なる嫌がらせによって変更されることはない。
 
中国政府は、台湾の医療・公衆衛生の専門家はWHO関連のテクニカルミーティングに参加することが出来ると説明している。しかし、2009年から2018年までの期間、台湾の医療・公衆衛生の専門家がWHOに出席申請した165のテクニカルミーティングは、中国の妨害によって49しか招待を受けて出席することが出来なかった。つまり、出席を拒否された比率は70%に及ぶのである。中国の一方的な論述は、事実とは全く合致しない。中国政府はしかも、台湾が世界の公衆衛生業務に参与できるよう十分な準備を整えていると称しているが、これも公然たる虚言である。
 
国際社会は台湾が直面する国際参与問題について、ますます明確に認識するようになっている。近年、台湾はWHAへの出席や、WHO関連の活動に対する参加を強く求めており、それは各方面から支持されている。このため外交部は、台湾が再びWHOの活動に正常な参加を果たせるまで、引き続き衛生福利部(日本の厚生労働省に類似)と協力し、世界保健総会(WHA)の開催期間中に代表団をスイス・ジュネーブに派遣し、各国の代表団と専門性の高い交流を展開し、実際の行動によって国際社会に貢献する考えである。
 
第72回世界保健総会(WHA)への台湾の参加を中国が妨害していることを受け、中華民国(台湾)外交部は国際社会に呼びかけたい。中国政府の邪悪な本質を正視し、善良な台湾住民が国際組織でしかるべき権利を得られるよう支持して欲しいと。国際組織が引き続き中国におもねり、台湾住民を封殺しようとするならば、中国政府はさらに常軌を逸した振る舞いに出て、最終的に国際社会全体がその被害を受けることになるだろう。
 

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