ニュージーランドの先住民族であるマオリ族の文化交流団が現在、外交部(日本の外務省に相当)の招へいを受けて台湾を訪問し、台湾先住民族の豊年祭などに参加している。Craig Muntz団長が率いる一行は27日、台湾北部・台北市にある台北栄民総医院(=病院)を訪れて、マオリ族の伝統舞踊であるカパ・ハカを披露した。
台北栄民総医院によると、マオリ族の王であるツヘイティア・パキ(Tuheitia Paki)氏は長年、足の疾患に悩んでいた。ある年のオーストロネシア語族国際会議で、台湾の立法委員(=国会議員)がこれに気付き、マオリ王に台北栄民総医院で治療を受けるよう勧めた。2017年、同医院の副院長や骨科(=整形外科)の陳威明医師らが率いる医療チームが、マオリ王の長年の持病の治療に当たった。その後、マオリ王は足の切断を回避し、しかも自力で歩行できるまでに回復した。
Craig Muntz団長によると、一行が今回、台北栄民総医院を訪れて踊りを披露したのはマオリ王の感謝の気持ちを伝えるのが目的。マオリ王は疾患の煩わしさから解放されたことを喜ぶだけでなく、台北栄民総医院の優れた医療技術と親切な応対に深い印象を受け、折にふれてその話をしている。このため、マオリ王が台湾で治療を受けた逸話は、マオリ族の人々の間で広く知れ渡っているという。マオリ王自身も2017年9月、台北栄民総医院第三門診ビルの落成式典に出席している。同医院に特別な思い入れを持ち、さまざまな手段で交流を続けている台湾の良き友人となっている。