2025/05/04

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外交

APEC首脳会議に張忠謀氏出席へ、2年連続3回目

2019/10/14
蔡英文総統(右)は14日午前、総統府で開催した記者会見で、11月16日と17日に南米チリのサンティアゴで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に、総統の特使として張忠謀(モリス・チャン)氏(中央)を派遣することを発表した。張忠謀氏がAPEC首脳会議に出席するのは2年連続、3回目となる。(中央社)
蔡英文総統は14日午前、総統府で開催した記者会見で、11月16日と17日に南米チリのサンティアゴで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に、総統の特使として張忠謀(モリス・チャン)氏を派遣することを発表した。張忠謀氏は半導体受託製造の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の創業者であり前董事長(=前会長)。陳水扁政権時代にもAPEC首脳会議に出席したことがあるほか、昨年も蔡総統の特使としてAPEC首脳会議に出席しており、今回は2年連続、3回目となる。
 
「台湾の半導体の父」と呼ばれる張忠謀氏は、海外でも良く知られる実業家。陳水扁氏が総統を務め、台湾と中国の関係が硬直していた2006年、初めて台湾を代表してAPEC首脳会談に出席した。当時米大統領であったジョージ・W・ブッシュ氏が張忠謀氏を一目見て、「あなたのことはよく存じ上げています」と言ったことは有名だ。
 
張忠謀氏は昨年6月にTSMCを正式に引退。同年、蔡英文総統の特使として再びAPEC首脳会議に出席した。昨年のAPEC首脳会議では少なくとも10数か国の首脳らと自然な形で接触。米マイク・ペンス副大統領、日本の安倍晋三首相、中国の国家主席である習近平氏などとも「フレンドリー且つ率直」な交流を図った。その後の記者会見では報道陣に対し、「蔡総統から託された全ての任務は完璧にこなすことが出来たと自負している」と述べた。
 
特に米マイク・ペンス副大統領との会見では、台湾と米国の自由貿易協定の可能性についても言及。これはAPECにおける台米トップレベルの会談と見なされた。また、張忠謀氏はその魅力を十分に発揮し、自身の経験に基づいた発言により、他国の代表とは一線を画した独特のスタイルで、多くの海外メディアを引き付けた。
 

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