中華民国(台湾)政府は、中華民国(台湾)とフランスの経済・貿易、科学技術、文化、教育等の各分野での交流が増進していることを鑑み、フランス南部のエクス=アン=プロヴァンス(Aix-en-Provence)に、外交部の在外公館に相当する「台北駐フロヴァンス弁事処」を新設する方向で準備を進めている。以下は中華民国外交部(日本の外務省に相当)のニュースリース。
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フランスは欧州連合(EU)の核心を成す会員国である。欧州を訪れる台湾人旅客にとって最も人気の渡航先であり、台湾にとっては重要な経済・貿易パートナーである。中華民国(台湾)とフランスは、経済・貿易、航空宇宙、バイオメディカル、ハイテク産業などで今後も協力の拡大が見込まれる。エクス=アン=プロヴァンスは、フランス最大の港湾都市であるマルセイユとメトロポール・デクス=マルセイユ=プロヴァンス(Métropole d’Aix-Marseille-Provence)と称する自治体間連合を形成している。地理的にはフランス南部の都市群の中央にあり、高速鉄道(TGV)が走り、フランス第二の都市リオン、生態系研究の世界的拠点であるモンペリエ、フランス屈指のテクノポリス「ソフィア・アンティポリス」、「フランス版シリコンバレー」の異名を持つグルノーブル、航空宇宙産業のクラスターを持つトゥールーズなどへのアクセスも便利だ。
仏南はフランスを訪れる台湾人旅客が好んで訪れる訪問先の一つである。新設される「台北駐プロヴァンス弁事処」は、中華民国(台湾)がフランスに設置する政府代表機関を助け、仏南を管轄するオフィスとなる。この2つのオフィスの緊密な連携は、台湾の人々やフランス在住の台湾人により質の高いサービスを提供することになり、ひいては台湾とフランスの経済・貿易、科学産業等の交流強化にもつながるだろう。
2016年から2019年までフランスを訪れた台湾人旅客は62%増加した。台湾を訪れるフランス人旅客も30%近く増加している。台湾とフランスの交流の増加は近年顕著になっており、「台北駐プロヴァンス弁事処」の新設は前述の交流を基礎とし、台湾とフランスの友好と協力をさらに深化させていくだろう。