外交部(日本の外務省に相当)の呉釗燮部長(=外相)は22日午前、米環境保護局(EPA)のアンドリュー・ウィーラー(Andrew Wheeler)長官と電話で会談した。ウィーラー長官は年内の訪台を予定していたが、スケジュールの調整により訪台が困難となったことから、11月下旬に訪台の先送りを発表したばかり。
呉部長は電話会談で、ウィーラー長官の台湾に対する強い支持に感謝した上で、台湾が環境保護の議題において、その専門性をもって国際社会に寄与できることを強調した。また、ウィーラー長官の年内訪台が中止になったことは残念だとしながらも、今後も米国と関連の議題について交流・対話を進めていきたいと語った。また、ウィーラー長官は、台湾の政府が環境保護分野で国際協力に力を入れていることを評価した上で、台湾は米国にとって重要な環境保護パートナーであると繰り返した。また、台湾と米国が今後も環境保護での協力領域を拡大し、成果を挙げて行けるよう期待を寄せた。
台湾と米国は、環境保護分野の協力で30年近くの歴史を持つ。2014年には、米EPAのジーナ・マッカーシー(Gina McCarthy)長官が台湾を訪問し、台湾と共に「IEP(国際環境パートナーシップ)」の枠組みを立ち上げた。双方はその後、空気質の改善、児童の健康、環境教育、海洋廃棄物の処理などさまざまな分野で緊密な協力関係を作り上げ、豊富な成果を挙げてきた。これは台米両国だけにとどまらず、インド太平洋地域にも寄与するものとなっている。外交部は今後も、「国内の関連省庁と連携を図り、米政府と環境保護分野で協力を展開し、台米がより幅広く、緊密なパートナーシップを築けるよう努力していく」と述べている。