中華民国（台湾）衛生福利部（日本の厚生労働省に類似）の陳時中部長（大臣）は6日、ヨーロッパ中南部に位置するスロベニア共和国のヤネス・ヤンシャ（Janez Janša）首相兼保健大臣とバーチャル会談を行った。両者は、両国の公衆衛生と新型コロナウイルス対策、ワクチンの使用状況、欧州ならびに全世界の新型コロナウイルス感染拡大状況などについて幅広く、且つ専門性の高い意見交換を行った。
ヤネス・ヤンシャ首相はこの会談で、中華民国（台湾）政府が昨年行った医療物資の無償提供について感謝した。また、同国出身で医師のヤネス・ヤネス（Janez Janež）氏が、台湾北東部・宜蘭県で生前40年以上にわたって奉仕活動を行っていたことに言及し、同氏が台湾とスロベニアの医療協力や国民同士の友好関係の基礎を打ち立てたと評価した。ヤネス・ヤンシャ首相はまた、台湾の新型コロナウイルス対策を絶賛し、台湾の政府及び住民の警戒心の高さと果断な実践力は敬服に値すると述べた。
これに対して陳部長は、スロベニア政府が台湾のWHO総会参加とグローバル医療との協力を支持していることに感謝した。また、新型コロナウイルスのパンデミックは「感染症に国境なし」という考え方の重要性をますます浮き彫りにしたと強調。今後は感染症対策の関連議題において、双方の交流や協力を強化していきたいと期待を寄せた。
ヤネス・ヤンシャ首相は政治家として豊富な経験を持ち、首相を務めるのはこれが3回目。過去に3回台湾を訪問しており、フレンドリーな台湾の人々や、優れた医療システムの管理などに強い印象を持っているという。
外交部は6日に発表したニュースリリースで、ヤネス・ヤンシャ首相とスロベニア政府の台湾に対する支持に感謝すると共に、今後も国内の各省庁との調整を行い、近い理念を持つ国々とさまざまな協力関係を深化させていきたいと述べた。