2025/07/05

Taiwan Today

外交

蔡総統が英国在台弁事処の新任代表と会見、FTAやBITへの交渉進展望む

2021/01/20
蔡英文総統(右)がイギリス在台弁事処のJohn Dennis新任代表(左)と会見し、今後自由貿易協定(FTA)や二国間投資協定(BIT)の締結に向けた話し合いが進展するよう期待した。(総統府)
蔡英文総統は19日午前、イギリス在台弁事処(British Office Taipei)のJohn Dennis新任代表の表敬訪問を受け、台湾の人々を代表して同氏を歓迎した。同弁事処は台湾におけるイギリスの代表部に相当する。蔡総統は、台湾とイギリスが今後自由貿易協定(FTA)もしくは二国間投資協定(BIT)の締結に向けた話し合いをさらに進められるよう希望すると共に、様々な分野での協力関係を引き続き深めていけることに期待した。
 
蔡総統はあいさつの中で、「Dennis氏は約40年前に訪台したことがあると承知している」とし、当時台湾は民主化が始まった時代だったので、Dennis氏はその活発な民主化運動や社会運動、急成長する経済が印象深かったのではとの見方を示した。その上で蔡総統は、今回台湾に着任して忙しくスケジュールをこなす中で、Dennis氏はここ40年の台湾の進歩と変化を感じ取ったはずだと指摘した。
 
続けて蔡総統は、2021年は台湾とイギリスにとってカギになる年だとし、欧州連合(EU)から正式に離脱したイギリスの動きの中でも特にインド太平洋地域への政治的・経済的なかかわり方は世界の注目を集める議題になると述べた。一方台湾について蔡総統は、新型コロナウイルスの世界的感染拡大の状況変化、経済構造の変革、国際社会参与に向けた継続的な取り組みのすべてが今年の重要な課題だと指摘した。
 
蔡総統はさらに、「台欧連結奨学金:イギリスプロジェクト」は両国の大学から好評を得ており、同奨学金を利用した留学は学生の視野を広げるほか、両国の人々の相互理解にも寄与すると歓迎した。「台欧連結奨学金:イギリスプロジェクト」ではイギリスの学生100名を対象に、台湾での中国語学習のための奨学金が提供されることになっている。
 
一方台湾では「バイリンガル国家」政策を推進している。蔡総統はこのため、より密接な実体とオンラインでの英語学習カリキュラムを実現できるようイギリス在台弁事処と積極的に交渉していることを明かし、それによってさらに多くのバイリンガル人材を育て、若者の国際的な競争力を高めたいと希望した。
 
蔡総統はまた、両国が近年金融や風力発電などカギとなる分野での協力関係を絶えず深めているに触れ、貿易もそれに伴って拡大していると評価。その上で、今後はさらに自由貿易協定や二国間投資協定の締結に向けた話し合いが進展することに期待を寄せた。
 
蔡総統はそして、イギリスのドミニク・ラーブ(Dominic Raab)外相がこのほど人権と経済交流の問題について話したことに触れ、台湾とイギリスは民主・人権・自由貿易の価値において同じ立場をとっていると指摘、これら議題に関する両国の協力関係が今後より深まり、広がるようにと期待した。蔡総統は最近のコロナ禍によって、防疫物資の寄付やワクチンの購入などの議題で台湾とイギリスは様々な協力活動ならびに対話を行っているとした上で、「我々はイギリスと引き続き協力し、共に全世界の感染拡大防止のため貢献していくと決意している」と強調した。
 
 

ランキング

新着