パスポート発行機関である外交部領事事務局(日本の外務省領事局に相当)とその4つの地方事務所は7月1日より、国家発展委員会が構築した個人起点のデータ運用プラットフォーム「個人化資料自主運用(MyData)」の利用を開始する。パスポートの申請者はまず、発行申請に必要な戸籍や親族関係を証明する資料などを、このプラットフォームを介して戸政事務所(=戸籍を専門に取り扱う役所)に対してオンライン申請する。スマホなどの端末に送られてきた二次元バーコードをパスポート発行機関のMyData専門窓口に提示すれば、窓口の職員がこれらの資料の認証作業を行い、プリントアウトすることができる。
この新たな措置の導入によって、申請者はわざわざ戸政事務所に出向いて戸籍謄本や親族関係を証明する資料などを発行してもらう必要がなくなり、パスポート申請にかかる時間や費用を省けるというメリットがある。
外交部によると、「MyData」を介して申請したデータの有効期限は8時間、二次元バーコードの有効期限は20分間、認証パスワードの有効期限は2分間となっている。このため、「MyData」のサービスを利用して個人起点のデータを申請して印刷する場合は、これらの有効期限に留意しなければならない。また、申請は本人あるいは法定代理人に限られる。未成年子女を持つ両親が「MyData」を利用して取得した世帯全員の戸籍を提出する場合は、未成年子女がパスポートを申請する際の身分証明書としても使用することができる。ただし、パスポート申請者が満14歳以上である場合は規定に基づき、さらに国民身分証の正本を提示して本人確認を行うと同時に、その副本をパスポート申請書に使用する必要がある。