頼清徳副総統は5日午前、オーストラリアの新たな駐台代表であるジェニー・ブルームフィールド(Jenny Bloomfield)女史の表敬訪問を受けた。頼副総統は、台湾とオーストラリアがインド太平洋地域の安全、安定、経済発展などの各方面において緊密に連携し、両国の友好関係がより強固に、住民同士の感情が一層深まるよう期待を寄せた。
頼副総統は歓迎の挨拶で、現在開催中の東京オリンピックでオーストラリアの代表選手が活躍していることを喜び、ブルームフィールド代表が今年2月1日に着任したことを歓迎した。頼副総統はまた、台湾で新型コロナウイルスの感染が拡大する中、ブルームフィールド代表がオーストラリアのさまざまなグッズを衛生福利部(日本の厚労省に類似)、亜東紀念医院(=病院)などに送り、新型コロナウイルスと最前線で戦う医療従事者たちを応援してくれたことに感謝した。
頼副総統は、台湾は昨年、多くの国々にサージカルマスクを無償提供し、これらの国々と新型コロナウイルスに立ち向かう姿勢を示したと指摘。オーストラリアのグレッグ・ハント(Greg Hunt)保健大臣が台湾の世界保健機関(WHO)参加を支持すると国際社会で発言してくれたことに感謝した。
頼副総統はさらに、台湾とオーストラリアはインド太平洋地域のパートナーであり、インド太平洋戦略においてオーストラリアは積極的な役割を果たしているが、その最前線に立つ台湾も民主主義の価値を共に追求し、インド太平洋地域の平和と発展の維持に取り組んでいきたいと述べた。
台湾とオーストラリアは経済・貿易分野でも緊密な関係にあり、昨年の二国間の貿易総額は147億オーストラリアドルに達した。オーストラリアにとって、台湾は6番目の輸出相手であり、14番目の貿易パートナーだ。一方、台湾にとって、オーストラリアは11番目の貿易パートナーとなっている。オーストラリアは水素エネルギーの研究でも世界的に注目・評価されている。オーストラリアは、2050年までに二酸化炭素の実質排出をゼロにする「ネットゼロエミッション」達成を目指しているが、この目標達成のために水素エネルギーが非常に重要な一翼を担うと考えられている。頼副総統はこれらを踏まえた上で、台湾とオーストラリアがエネルギー・鉱物資源分野でMOUを締結したことを歓迎。また、台湾とオーストラリアがインド太平洋地域の安全、安定、経済発展などの各方面において今後も緊密に連携できるよう期待を寄せた。