台湾と米国が11日（台湾時間）、「第1回台米沿岸警備作業部会（First Taiwan-US Coast Guard Working Group Meeting）」をオンライン形式で開催した。同作業部会は今年3月25日に双方が交わした「沿岸警備に関する作業部会設置のための覚書」を根拠に立ち上げられたもの。
中華民国外交部（日本の外務省に相当）が11日に発表したプレスリリースによると、海洋委員会海巡署（日本の海上保安庁に相当）と米国の沿岸警備隊はこの会議で、海上での法執行、「違法・無報告・無規制」（IUU）に行われる漁業活動の取り締まり、合同での海難救助活動などについて踏み込んだ意見交換を行った。そして、同作業部会が今後定期的に会合を持ち、共に関心を寄せる海事問題について意見を調整することで海事分野で地域が直面する課題に対応するための能力を高めていくことで合意した。
外交部は、世界が向き合う課題が日々複雑さを増す中、台湾と米国が海事分野での連携を強めることは台米の協力関係のさらなる深化、拡大のみならず、さらには双方の連携が具体的な行動となって地域の平和と安定を促すことを意味すると評価。そして、中華民国（台湾）政府は今後も米国など理念の近い国々と共に沿岸警備やその他の海事問題で国際的に協力していく考えであり、自由で開かれた海、ならびに海に関するルールに基づく国際秩序の維持に努めていくとしている。