2025/04/29

Taiwan Today

外交

韓国がオードリー・タン政務委員への講演依頼を急遽取り消し、外交部が強い不満伝える

2021/12/21
韓国政府が行政院のオードリー・タン政務委員に対する講演依頼を当日になって急遽取り消したことに対し、中華民国外交部が強い不満を表明した。
韓国政府が行政院(内閣)のオードリー・タン(唐鳳)政務委員(=無任所大臣)に対する講演依頼を当日になってから取り消したことに対し、外交部(日本の外務省に相当)が強い不満を表明した。
 
タン政務委員は韓国政府の「The 4th Industrial Revolution Committee」(中国語では「第四次工業革命委員会」)の招きに応じ、韓国での「The 4th Global Policy Conference on the 4th Industrial Revolution」(中国語では「2021年第四次工業革命全球政策会議」)にオンラインで参加して講演を行うことになっていたが、同委員会は16日早朝になって講演依頼を取り消した。
 
「第四次工業革命委員会」は韓国の文在寅大統領が命じて2017年に発足。委員長2人のうち1人は国務総理(首相)で、12人いる委員は各省庁の首長が務める。主な職責は人工知能(AI)とデータなど新技術発展の計画と調整で、国家レベルで「インダストリー4.0」関連産業の発展を図ろうとするもの。
 
オードリー・タン政務委員は今年9月に同委員会の依頼を快諾、16日の「社会のイノベーション」セッションで、「Taiwan’s Digital Social Innovation」をタイトルに講演を行うことになっていた。また、会議でタン政務委員は、「Digital Minister, Taiwan」(台湾のデジタル大臣)と呼ばれることになっていたが、韓国側はこの講演依頼を当日早朝に取り消した。
 
当日になって取り消すという韓国側の礼を失した行いを受け、中華民国外交部は駐台北韓国代表部の代理代表を外交部に呼びつけて強い不満を伝えたほか、駐韓国台北代表部の唐殿文代表(大使)も同時に韓国側に対し、政府の厳正な抗議を伝えた。
 
外交部は20日に発表したプレスリリースの中で、オードリー・タン政務委員が国際交流の場を広げようと絶えず努力していることに感謝すると共に、中華民国台湾は主権の独立した国家であり、世界各国と交流し、往来を深める権利を有すると重ねて表明。そして、「我が国政府は国家主権と尊厳を固く守ると共に、これからも全ての民主主義国との連携を深め、自由・民主・人権などの普遍的価値を共同で守り、世界の『善の力』のため積極的な役割を果たしていく」と強調した。
 
 

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