中華民国外交部(日本の外務省に相当)が7日、スウェーデンの国会議員と欧州議会の議員からなる団体が10日から台湾を訪問すると明らかにした。以下、外交部によるプレスリリースの要約。
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「台湾-瑞典国会議員協会及欧州議会議員聯合訪団」(台湾-スウェーデン国会議員協会及び欧州議会議員合同訪問団)のメンバーが4月10日から14日までの日程で台湾を訪問する。訪問団の団長はスウェーデン議会における「台湾-スウェーデン国会議員協会」のBoriana Åberg代表とスウェーデン籍のCharlie Weimers欧州議会議員が務める。団員は、スウェーデン議会のKerstin Lundgren副議長、Björn Söder議員、Lars Adaktusson議員、Markus Wiechel議員、Åsa Coenraads議員、Ann-Sofie Alm議員、Lars Püss議員、Alexander Christiansson議員、及び欧州議会における関連の政党議員団の政策顧問など総勢12名。外交部はBoriana Åberg代表とCharlie Weimers欧州議会議員が共同で訪問団を率いて来台することを心から歓迎する。
訪問団は滞在期間中、蔡英文総統を表敬訪問するほか、蘇貞昌行政院長(首相)、游錫堃立法院長(国会議長)、呉釗燮外交部長(外務大臣)、行政院(内閣)の羅秉成政務委員(無任所大臣)、行政院のオードリー・タン(唐鳳)政務委員(デジタル担当大臣)、経済部(日本の経済産業省)の王美花部長(大臣)、対中政策を担う大陸委員会の邱太三主任委員(大臣)と面会する。また、游立法院長、呉外交部長がそれぞれ開く歓迎パーティーにも出席する。このほか団員たちは台湾のシンクタンクで国防と安全保障を研究している学者や専門家と対談、また台湾におけるスウェーデン企業の代表、スウェーデン籍の学生、台湾在住のスウェーデン人とも面会する。訪問団はさらに台湾の文化ならびに経済の発展ぶりも視察する。なお、訪問団の到着と離台ならびに滞在期間中の活動に関する全ての手配はいずれも中央感染症指揮センター(新型コロナウイルス対策本部)の定める各感染対策の規定とガイドラインに完全に従う。
スウェーデン議会では今年2月16日、今年度の外交政策が話し合われた。その際、台湾に関する議題には多くの議員たちが党派を超えて強い関心を示し、熱い議論を繰り広げた。今回、訪台するBoriana Åberg代表、Kerstin Lundgren副議長、Markus Wiechel議員、Alexander Christiansson議員はみなスウェーデン議会で台湾のため積極的に発言している。またBjörn Söder議員は台湾を国際組織に参与させるための協力について書面で質問しており、こうした取り組みは民主的な台湾に対するスウェーデン議会の友情と高度な支持を十分に示すものである。
また、欧州議会は昨年10月21日に「欧州連合(EU)と台湾の政治関係と協力(EU-Taiwan Political Relations and Cooperation)」と題する歴史的なレポートを圧倒的多数で可決した。訪問団の団長を共同で務めるCharlie Weimers欧州議会議員は同決議案の起草者兼報告者であり、これはスウェーデンの台湾に対する友好的な力が欧州議会でも認められていることを示している。
複雑かつ変化に富む国際情勢に向き合いながら、台湾とスウェーデンは一貫して固く、理念の近いパートナーの関係にある。とりわけ民主の強靭性強化、ならびにフェイクニュースやネットワークを通じた悪意に満ちた攻撃など複合的な脅威へ対抗していく上で、双方はより踏み込んだ交流と連携の機会があることを望んでいる。権威主義体制の国々が積極的に外部に向けて勢力を拡張し、全世界の民主・人権・法治などの普遍的価値に挑んでいる今、スウェーデンの国会議員、ならびに欧州議会におけるスウェーデン籍の議員が初めて合同で訪台することは民主主義のパートナーが互いに支え合いながら一致団結して台湾を支持するという重大な意義をいっそう際立たせている。外交部は、今回の訪問団の来訪が台湾とスウェーデン、ならびに台湾とEUとの連携と交流をさらに深化させると確信している。