2025/06/08

Taiwan Today

外交

外交部の呉釗燮部長、台湾の英語メディア「Taiwan+」のインタビュー受ける

2022/04/13
外交部の呉釗燮部長(=外相)は、海外向け動画配信プラットフォーム「Taiwan+」のインタビューを受け、台湾と欧州の関係、中国の台湾に対する脅威、ウクライナ情勢、国交樹立国の重要性などについて語った。(外交部サイトより)
外交部の呉釗燮部長(=外相)はこのほど、台湾初の海外向け英語による動画配信プラットフォーム「Taiwan+」(タイワンプラス)の記者Divya Gopalan氏によるインタビューを受け、台湾と欧州の関係、中国の台湾に対する脅威、ウクライナ情勢、国交樹立国の重要性などについて語った。インタビューの内容は2回に分けて放送される予定で、1回目が12日に放送された。2回目は今月下旬の放送を予定している。インタビューの概要は以下の通り。
 
【台湾と欧州の関係】
近年、台湾と欧州の関係はますます密接なものになっている。欧州議会が2021年度、初めて「EUと台湾の政治関係と協力(EU-Taiwan Political Relations and Cooperation)」と題するレポートを圧倒的多数で可決したことは、双方の友好関係にとって新たなマイルストーンとなるものだった。また、フランス、アイルランド、デンマーク、イタリアなどの国会でも、台湾に友好的な決議が相次いで可決されている。さらに、この半年近くで、欧州議会、フランス、バルト三国、スウェーデンの国会議員が相次いで訪問団を結成して台湾を訪問している。これは欧州諸国が台湾の地位を重視していることの現れであり、具体的行動によって台湾支持を示すものである。
 
欧州連合(EU)と台湾が関係を強化させているのには、台湾と欧州連合及びその加盟国がいずれも自由、民主主義、人権という基本的価値を共有しているからだ。中国は世界各地で「戦狼外交」(攻撃的な発言を中心とした強硬な外交)を繰り広げている。これにより、EU加盟国は覇権主義の拡張に警戒心を持つようになっている。一方、台湾は半導体産業で世界でも重要なポジションを占めている。わが国は世界のサプライ・チェーンの安全性と安定を維持するため、喜んで貢献したいと考えている。欧州諸国が中国の軍事脅威が台湾海峡の平和と安定、ひいては世界経済にもたらす危機について繰り返し関心を寄せているのはこのためだ。
 
【中国の台湾に対する脅威】
昨年、台湾の防空識別圏(ADIZ)に侵入した中国機は延べ1,000機近くに上る。中国はまた、フェイクニュース、ハイブリッド戦略、サイバーテロなどによる攻勢を台湾に仕掛けており、それに対して台湾は常に自己防衛の準備を整えている。バイデン政権は発足後、すでに3回にわたって台湾への武器売却を承認し、台湾が自衛に必要な装備を随時取得し、効果的にその抑止力を高めることができるよう協力してくれている。これは米国政府が台湾の国防需要に高い関心を寄せてくれていることの表れと言える。
 
【ウクライナ情勢】
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻はわが国に一つのことを教えてくれた。それは、ウクライナがロシアと徹底抗戦できるのは、全国民が自国の防衛に強い決意を持ち、非対称戦力を活用し、民間防衛のパワーを結集させているからだ。台湾はウクライナに学ぶと同時に、これからも非対称戦力の強化に努め、民間防衛能力を強化し、引き続き近い理念を持つ国々と協力して権威主義の侵略を防ぎたい。
 
【国交樹立国の重要性】
中華民国(台湾)は現在、世界14カ国と正式な外交関係を持つ。どの国交樹立国も台湾にとっては極めて重要な存在だ。まず、国交樹立国はわが国が、国際社会における主権の独立した国家であると認めてくれている。この外交承認は、重要な意義を持つものだ。次に、国交樹立国はわが国の国際参与を積極的に支援しており、国連(UN)、世界保健機関(WHO)、国際民間航空機関(ICAO)、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)などの国際機関で台湾のために発言し、台湾に住む2,300万人を国際組織から排除すべきではないと訴えてくれている。このほか、我々は農業、医療、教育、職能訓練などの分野で国交樹立国と協力し、これらの国々との関係を深めることに努めている。
 
★★★★★
 
「Taiwan+」(タイワンプラス)は文化部(日本の文科省に類似)が設立した、台湾で最初の英語による海外向け動画配信プラットフォーム。現在は、文化部の委託を受けて中央通訊社(CAN)が運営している。昨年8月に供用を開始し、世界へ向けて台湾の声を発信している。
 

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