2025/05/29

Taiwan Today

外交

呉外交部長がキーウ市長とテレビ会議、ウクライナ支援第4弾は800万米ドル

2022/04/25
呉釗燮外交部長が22日、ウクライナの首都キーウのクリチコ市長とオンライン形式で会談し、台湾からウクライナ難民への支援の第4弾として合計800万米ドルが贈られることを明らかにした。写真は会談の模様。左が呉外交部長、右がクリチコ市長。(外交部)
呉釗燮外交部長(外務大臣)が22日、ウクライナの首都キーウのビタリ・クリチコ(Vitali Klitschko)市長とオンライン形式で会談し、無情な戦火に苦しむウクライナの人々に対する台湾人民の関心とお見舞いの意を伝えると共に、台湾の人々からの寄付金300万米ドルをキーウ市に贈ること、そしてさらにウクライナの6つの医療機関に500万米ドルを寄付することを宣言した。台湾からのウクライナ難民への支援としては第4弾で、今回は合計800万米ドルの支援となる。
 
呉外交部長は、今年2月24日に始まったロシアによるウクライナ侵攻はウクライナの人々に甚大な被害をもたらしているほか、国際秩序と民主コミュニティに対する深刻な脅威にもなっていると述べた上で、台湾とウクライナはいずれも民主の理念の近いパートナーであり、同じように権威主義の拡張を阻止する前線に立っていると指摘。そして、台湾は互いに力を合わせて難関を乗り切り、人道的な思いやりを発揮し、ウクライナの人々と共にいられるよう願っていると強調した。
 
外交部によれば、ロシアによる軍事侵攻が始まってから、台湾は具体的な行動でウクライナへの支援を継続、侵攻開始直後にはポーランド政府戦略準備機関(RARS)を通じて、緊急に支援が必要なポーランドとウクライナのウクライナ人に医療物資27トンを届けたほか、3月17日には台湾の人々が自発的に寄付した救援物資650トンを発送、スロバキアとポーランドなど近隣諸国を通じて速やかにウクライナに届けた。
 
外交部ではまた、「財団法人賑災基金会」を通じてウクライナ支援の義援金受付口座を開設し、台湾の人々に寄付のルートを設けた。この募金は大きな反響を呼び、わずか1カ月で9億4,000万台湾元(約41億日本円)近い義援金が集まった。今回のキーウ及びウクライナの医療機関に対する寄付金以外に、台湾はすでに2,000万米ドル以上をポーランド、チェコ、スロバキア、ハンガリー及びバルト三国などウクライナの近隣諸国に提供し、居場所を失い、こうした国々に避難するウクライナ難民の生活を助けている。
 
キーウのクリチコ市長は呉外交部長の発言に対し、ロシアによるウクライナ侵攻は絶対に「戦争行為」であり、いわゆる「軍事行動」ではないこと、またロシア軍はウクライナの兵士を射殺しているだけでなく、無力な子どもや女性をはじめとする民間人も残酷に殺害していることを指摘、このためウクライナの抵抗は地域や全世界の平和にかかわるだけでなく、それは全世界の民主と自由の価値のための戦いなのだと主張した。さらにクリチコ市長は、ウクライナは国際社会がロシアに対して厳しい非難と全面的な制裁を行うよう呼びかけるとし、最後のロシア兵がウクライナから去ってはじめて真の平和が始まるのだと訴えた。クリチコ市長は、ウクライナの人々は常に自由と平和を愛する民族であり、全世界の民主パートナーと共同で民主、自由、人権など共通の価値を守り抜きたいと考えており、たとえ戦死したとしても屈服はしないと強調。そして、ウクライナは台湾の政府と人々の温かい支援に大変感謝しており、台湾の思いやりと善行をウクライナ人は永遠に心に刻むだろうと述べた。
 
 

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