2025/06/15

Taiwan Today

外交

スウェーデン、台湾における「スウェーデンの家」設立を政府に促すことを国会で決議

2022/05/03
スウェーデン国会は4月28日、台湾に「スウェーデンの家(中国語は瑞典之家、英語はHouse of Sweden)」を設立するようスウェーデン政府に促す決議案を、賛成205票、反対80票、棄権64票の圧倒的多数で可決した。(外交部フェイスブックより)
スウェーデン国会は4月28日、台湾に「スウェーデンの家(中国語は瑞典之家、英語はHouse of Sweden)」を設立するようスウェーデン政府に促すとともに、台湾とスウェーデンの良好な経済・貿易関係及びその他の交流を評価し、これを機にスウェーデンの台湾におけるプレゼンスを高め、ひいては双方の各分野での交流・協力を深化させる決議案を、賛成205票、反対80票、棄権64票の圧倒的多数で可決した。スウェーデン国会が具体的行動によって台湾との関係を重視する姿勢を示したことについて、外交部(日本の外務省に相当)は「心から歓迎し、感謝する」としている。また、スウェーデン政府が国会の呼びかけと期待に、正面から向き合うよう期待を寄せている。
 
スウェーデン国会は最近、台湾支持の姿勢を明確に示している。2月16日に行われた今年度の外交政策弁論では、与野党問わず多数の議員が台湾を支持する発言を行った。その後、「台湾・スウェーデン国会議員協会」の代表を務めるBoriana Åberg議員と、スウェーデン籍のCharlie Weimers欧州議会議員が、中国の干渉を受けながらも、4月10日から14日まで訪問団とともに台湾を訪問。台湾支持と民主国家を支えるという決意を示した。一行がスウェーデンに戻ってからも、スウェーデンの国会では4月19日、国会答弁を通して、アン・リンデ外務大臣から「スウェーデン政府は台湾海峡の安全を重視し、紛争の平和的解決を望む。また、台湾がWHO(世界保健機関)に参加することを支持し、今後も台湾との関係を強化していく」という発言を引き出した。
 
台湾における「スウェーデンの家」の設立を求める決議案は、スウェーデンの複数の親台湾派議員から提出されたもの。4月に台湾を訪問したカースティン・ラングレン(Kerstin Lundgren)副議長、Markus Wiechel議員、スウェーデン国会外交委員会副委員長のHans Wallmark議員らが名を連ねた。Hans Wallmark議員は弁論の中で、台湾はアジアにおける民主主義のともし火であり、台湾との関係を強化することはスウェーデンの国家利益に合致するばかりか、スウェーデンが重視する自由と民主主義の価値を守ることにもつながると主張。台湾との関係を強化するための最良の方法は、台湾に「スウェーデンの家」を設置することだと訴えた。ラングレン副議長も、スウェーデンと台湾はすでに良好な経済・貿易関係を築き上げているが、それに加えて政治分野での関係も強化すべきだと明確に主張した。
 
この決議案は4月7日、スウェーデン国会外交委員会で与野党議員から多数の支持を得て可決され、国会決議に持ち込まれることになった。国会決議でも、党派を超えて幅広い支持を集めて可決に至ったことは、台湾支持がスウェーデン国会において党派を超えたコンセンサスになっていることを示すものである。
 

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