2025/07/04

Taiwan Today

外交

呉外交部長がウクライナ正教会のトップ、エピファニー府主教とリモート会談

2022/06/13
呉釗燮外交部長が10日、ウクライナ正教会のトップであるエピファニー府主教とオンライン会談、中華民国(台湾)の国民を代表して約70万米ドルを寄付すると宣言した。写真は会談の様子。右が呉外交部長でモニター内がエピファニー府主教。(外交部)
呉釗燮外交部長(外務大臣)が10日、ウクライナ正教会のトップ(首座主教)、「キーウと全ウクライナの府主教」であるエピファニー府主教(His Beatitude Epiphanius I, Primate of the Orthodox Church of Ukraine, Metropolitan Epiphanius of Kyiv and All Ukraine)とオンライン形式で会談し、中華民国(台湾)の国民を代表してウクライナ正教会に約70万米ドルを寄付すると宣言した。外交部(日本の外務省に相当)はこのほかにも対外援助予算から約50万米ドルを拠出することにしており、合計120万米ドルを提供してウクライナ正教会によるウクライナの人々の救済、ならびに戦火によって破壊された教会の再建を助ける。呉外交部長は、戦争で心身共に傷ついたウクライナの人々がウクライナ正教への伝統的な信仰を通じて悲しみを癒せるよう支援したいとしている。
 
呉外交部長は4月22日にはウクライナの首都キーウの市長、5月31日には東部ハルキウの市長とリモート会談を行っており、今回は三度、台湾の人々のウクライナ人民に対する思いやりと支持を伝えたことになる。
 
呉外交部長は、エピファニー府主教はウクライナの宗教指導者であるばかりでなく社会運動のリーダーでもあると指摘、ロシアによる侵攻が始まって以来、エピファニー府主教はウクライナの各教区の主教に呼びかけて教会を避難所として提供、無数の人々を戦火による破壊から救っており、その義挙に感服すると述べた。呉外交部長は、戦争はウクライナの人々の故郷を破壊したほか、人々の心にも精神的なダメージとストレスをもたらしており、宗教の力による慰めと、人々を明るい方向に導く力がいっそう求められていると思いやった。そして、エピファニー府主教が人々の救済へと向ける何物をも恐れぬ大志と思いやりは必ずやウクライナ人民が心の傷口を癒し、未来の挑戦に向き合うのを助けるだろうと期待した。呉外交部長は、台湾は長年隣国からの武力による脅威にさらされており、侵攻を受けるウクライナの状況を自らのことと受け止めていると指摘、このため台湾は微力ながら力を尽くしてウクライナを支援したいと願っていると強調した。そして、国際社会の民主主義陣営の国々がこうした共通の理念を堅持してウクライナが戦争による難局を乗り切るのをサポートしたならば、民主の側は最終的に権威主義勢力に勝利するだろうと述べた。
 
外交部は、「ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まって3カ月あまり、我が国は武力や脅迫による一方的な現状変更に断固反対し、ルールに基づいて築かれた国際秩序を支持する立場を繰り返し表明してきた。台湾はこれからも理念の近い国々と連携して、ウクライナが1日も早く平和を回復し、復興に着手し、人々が正常な生活を取り戻せるよう協力していく」とコメントした。
 
 

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