2025/05/02

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国連総会開催中に台・米・日・豪が「GCTF」セミナー、SDGsへの新たなソリューションを模索

2022/09/30
「SDGs」に関する課題に新たなソリューションを探ろうと、台湾、米国、日本、オーストラリアが29日、国連総会が行われる中、米ニューヨークで「GCTF」セミナーを開催した。写真左上から時計回りに、呉釗燮外交部長、米国在台協会ワシントン本部のIngrid Larson執行理事、日本台湾交流協会の泉裕泰代表、駐ニューヨーク弁事処の李光章処長、オーストラリア弁事処のJenny Bloomfield処長。(外交部)
国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に向けた複雑な課題に対して新たなソリューションを探ろうと、台湾、米国、日本、オーストラリアが29日、第77回国連総会が行われる中、米ニューヨークで「グローバル協力訓練枠組み:イノベイティブなパートナーシップの仕組みを通じた変革性ソリューションの探求(GCTF Seminar on Finding Transformative Solutions through Innovative Partnership Mechanisms)」セミナーを開催した。「グローバル協力訓練枠組み(GCTF)」は2015年に台湾と米国によって立ち上げられた枠組みで、地域の国々が共に関心を寄せ、かつ台湾が専門的な強みを持つ世界的な議題について議論を交わす場。近年は日本とオーストラリアも正式なパートナーになっている。
 
過去2年、同様のセミナーを成功裏に開催してきた経験を踏まえ、台湾、米国、日本は今年も9月の国連総会開催期間中に「GCTF」を通じて「SDGs」に向けた経験とその成果を共有。今年はオーストラリアも初めて主催者として加わったほか、これまでオンライン形式のみだったセミナーが初めてリアルとリモートのハイブリッド方式で開催された。呉釗燮外交部長(外務大臣)、米国在台協会ワシントン本部(AIT/Washington)のIngrid Larson執行理事、日本台湾交流協会の泉裕泰代表、オーストラリア弁事処のJenny Bloomfield処長がスピーチした。
 
呉外交部長は、国際社会が食料とエネルギーの不足、サプライチェーンの安全保障や気候変動など複雑に絡み合った課題に向き合う中、台湾は国連体系から不当に排除されていても国際社会における責任を積極的に担い、「SDGs」の達成のために貢献していくと強調した。呉外交部長はまた、台湾はスタートアップにとってより良い環境整備に尽力しており、製造業、人工知能(AI)、再生可能エネルギー、バイオテクノロジーなどの産業は高い創造力を備えているとアピール、台湾はこうした強みを生かして2030年の「SDGs」達成に向けた世界の取り組みに独創的な意見を提示していくと述べた。
 
「AIT/Washington」のIngrid Larson執行理事は、台湾が国際的な基準と規範を促進、進んでこれらを遵守し、毎年の自発的レビュー(voluntary annual review)や「総統杯ハッカソン」(ソフトウェア開発の関係者による短期間での開発作業のコンペティション)、市民のカーボンニュートラルに向けた取り組みの奨励などイノベイティブなやり方で「SDGs」の実現に積極的に努力していることを高く評価した。
 
また、日本台湾交流協会の泉裕泰代表は、「SDGs」の「誰も置き去りにしない」という原則の下、国際社会は互いに連携して持続可能な発展と繁栄を促進すべきだと指摘、台湾はその国際社会で欠くことの出来ない役割を担うと訴えた。オーストラリア弁事処のJenny Bloomfield処長は、オーストラリアは台湾の「SDGs」における進展を評価すると共に、各国が持続可能な発展のために進める重要な取り組みを支持すると述べた。
 
今回のセミナーには20カ国から60名を超える政府関係者や専門家、学者が参加。米国務省のNerissa Cook国務次官補代理(国際機関局担当)、台湾のスタートアップに関する国家ブランド「Startup Island TAIWAN」の樊亞倫(Allen John Ku)執行長、日本の慶應義塾大学の蟹江憲史教授がスピーカーを務め、「アジアソサエティ政策研究所(Asia Society Policy Institute)」(中国語では「亜洲協会政策研究中心」)のRorry Daniels執行主任が司会を務めた。
 
 

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