国際刑事警察機構(ICPO)、いわゆるインターポールの第90回年次総会が10月18日から21日までインドのニューデリーで開かれた。わが国はオブザーバーの身分での参加を求め、今年も積極的な働きかけを行った。結果的に、台湾のオブザーバー参加は認められなかったものの、台湾の訴えに対して世界50カ国、1,375以上の行政・立法、多国籍の議員連盟、各界の有力者などが支持の立場を示してくれた。外交部(日本の外務省に相当)は「各国の支持に強く勇気づけられた」とし、心から謝意を示している。
【国交樹立国】
中華民国(台湾)と正式な外交関係を持つ国々のうち、インタポールに加盟する10か国が書簡、発言、声明の発表、SNSなどを通して、台湾のインタポール加盟を支持する姿勢を示した。これらの国々はインタポールに対して、台湾の加盟は国際犯罪の取り締まりや、世界の安全を脅かす脅威や挑戦に一丸となって対応するのに有効であると訴えた。
【近い理念を持つ国々】
台湾と近い理念を持つ国々も、さまざまな場において台湾の有意義な参加を支持する姿勢を示した。英国のアマンダ・ミリング外務国際開発省アジア担当閣外大臣やオランダのウォプケ・フックストラ外務大臣などは、台湾がインタポールを含む国際組織に参加すべきだとする一貫した立場を公の場で繰り返した。このほか、米国、日本、豪州などの駐台機構(大使館に相当)が公式フェイスブックなどを通して、台湾の国際組織への有意義な参加を支持すると表明したり、台湾側が制作したプロモーション動画をシェアするなどし、台湾が法執行分野で持つ能力と貢献を評価した。
【海外諸国の国会など】
各国の立法府も同様に、台湾支持の声を上げた。前回のインターポールの年次総会が終わって以降、マーシャル諸島共和国の国会、チェコ上院及び下院外交委員会、ベルギーのワロン地域議会、米国の16州の上院・下院、州政府協議会・東部地域委員会(CSG/ERC)などが相次いで台湾に友好的な決議を可決し、台湾がインタポールを含む国際組織に参加することを強く支持した。米連邦議会下院の超党派議員連盟「台湾連線(台湾コーカス)」の共同代表を務めるゲリー・コナリー議員とジョン・カーティス議員は連名で、米行政府に対して台湾のインタポール参加を支持するよう求める書簡を送った。また、カナダ、韓国、フィジー、南アフリカ、ハンガリー、アイルランド、メキシコなどの国会議員が書簡を通して台湾支持の姿勢を見せた。中国に強い姿勢で臨む各国の国会議員によって構成される「対中政策に関する列国議会連盟(IPAC)」も、台湾がインターポールを含む国際組織に有意義な参加を果たせるよう引き続き協力する立場を示した。欧州議会も「共通外交・安全保障政策」や「欧州及び多角的主義の防衛」などの報告を通して、台湾の国際組織参加を支持してきた。
【外交部のコメント】
インタポールは世界の刑事警察機関が協力するための重要なプラットフォームだ。台湾は国際的な警察ネットワークの重要な一員として、国際社会と協力して越境犯罪の取り締まりに貢献したいという強い意欲と、高い能力を持ち合わせている。インターポールは各国の声に耳を傾け、一日も早く台湾を受け入れるべきだ。わが国は「専業、実務、貢献」を原則に、これからもインターポールへの加盟を求め、国際間の刑事警察協力に積極的に取り組んでいきたい。