2025/04/26

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外交

オスロ自由フォーラムが台北で開催、呉釗燮部長が「民主主義の強靭性強化」の決意示す

2022/11/04
米ニューヨークを拠点とする民間団体「人権財団(Human Rights Foundation、略称HRF)」が主催するオスロ自由フォーラム(Oslo Freedom Forum、略称OFF)が3日、台湾で開催された。同フォーラムが台湾で開催されるのはこれが3回目。(外交部)
米ニューヨークを拠点とする民間団体「人権財団(Human Rights Foundation、略称HRF)」が主催するオスロ自由フォーラム(Oslo Freedom Forum、略称OFF)が3日、台湾で開催された。開会式で祝辞を述べた外交部の呉釗燮部長(外相)は、3回目となる同フォーラムの台湾での開催を歓迎した。
 
呉部長はまず、このフォーラムに参加するためにやってきた、あるいはオンラインで参加する香港の民主運動家の羅冠聡氏や鄺頌晴氏、アフリカのガンビア共和国で「#MeToo運動」を提唱したファトゥ・ジャロウ氏、2022年ノーベル平和賞受賞が決まったウクライナの人権団体「市民自由センター」(CCL)を率いる人権活動家オレクサンドラ・マトイチュク氏、中国の専制主義に断固として反対する芸術家・巴丟草氏(オンライン参加)など、身をもって暴政や威圧、不公平に抵抗してきた人々の勇気と貢献を称え、敬意を示した。
 
呉部長はまた、人権財団が発表した2021年度報告を引用し、世界の総人口の54%に当たる人々が権威主義体制下で暮らしていると指摘。新型コロナウイルスのパンデミックが社会に衝撃を与える中、権威主義は機に乗じてその勢力を拡張させていると警鐘を鳴らした。呉部長はその例として、近年香港の人権問題が一層悪化していることを挙げ、中国の全体主義の野心が暴露されたと述べた。また、「中国が台湾に対してさまざまな脅威を与えている目的は、単に台湾侵略にとどまらない。世界中で中国に異議を唱える人々の声を封じようとする意図がある。世界の民主体制はいま新たな挑戦に直面している」と訴えた。
 
呉部長は、フォーラムに参加するために集まった人々がこれからも奮闘し、権威主義や不公平に屈することがないよう呼び掛けた。そして、「台湾も民主主義へ向かう中で、多くの人々が犠牲になってきた。台湾人は彼らと同様の意志と強靭性を継承し、民主主義や人権の価値を守り、民主主義や人権を守るための国際的なメカニズムや活動に積極的に参加していきたい」と意欲を示した。
 
呉部長は最後に、外交部の努力のより、全米民主国際研究所(NDI)、国際共和研究所(IRI)」、米国のフリーダム・ハウス(Freedom House)など、民主主義や人権保護のために取り組む海外の非政府組織が相次いで台湾に拠点を設けていることを紹介。これは国際社会が台湾の民主主義を重視し、評価していることの裏返しだとし、台湾はこれからも引き続き近い理念を持つ国々とインド太平洋地域及び世界の自由と民主主義を守るために努力していきたいと述べた。
 
人権財団は2005年に米ニューヨークで設立された非営利組織。人権保護や自由、民主主義を促進するために取り組んでいる。2009年に初めてノルウェーで「オスロ自由フォーラム」を開催。それ以降、同フォーラムは世界の人権運動家たちにとって重要な発言のプラットフォームとなっている。台湾での開催は2018年、2019年に続き、今回が3回目となる。
 

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