台湾からの義勇兵としてウクライナの前線で戦闘に参加していた男性(姓は「曽」)が死亡し、ウクライナ軍部が14日、同国西部のリヴィウで追悼式を行った。安全が万全であることを前提に台湾の駐在機関のスタッフが付き添い、この男性の遺族が参列。荘厳な式典が行われる中、会場は悲しみに包まれた。地元の人々も数百人が自発的に参加するなど、この男性に対するウクライナの人々の感謝の気持ちが見て取れたという。
男性が死亡したことが伝わると中華民国政府と国民、台湾で暮らすウクライナ人コミュニティー及びウクライナの各界の友人たちは驚き、その死を惜しんだ。外交部(日本の外務省に相当)は知らせを受けると直ちに遺族に対して深い哀悼の意を伝えると共に全ての必要な支援を約束。また様々なルートを通じてウクライナ側の関係部署と連絡し、この男性の遺体が適切に安置されるよう要請した。
1日も早く遺族が現地入りし、遺体の確認や葬儀などの手配を行えるよう、外交部は7日に旅券など必要な書類を緊急で発給、その日の夜には遺族がウクライナの隣国に向えるよう協力した。遺族が到着すると現地の駐在機関がいくつかの計画を説明し、そのうち遺族の意向に合った計画に沿ってその後の手配を行った。その間、外交部はウクライナ側の関係部署と緊密な連絡を保ち、遺族がウクライナに入国するための査証を速やかに取得出来るようサポート、さらに遺体の搬送や告別式の実施方法などに関する調整を行った。
外交部は14日、プレスリリースを発表し、「男性はウクライナの前線で勇敢に戦い、命を犠牲にした。外交部は哀悼の誠を捧げると同時に、ウクライナの人々が自由と民主を守り抜くのを助けようとした、この男性の揺るぎのない精神に敬意を表す。外交部は遺族が葬儀など全ての手続きを終えられるよう全力で協力し、遺族にとって最もつらい悲しみの時間に寄り添っていく。同時に、死亡した英霊の1日も早い帰国と安息を祈る」とコメントした。外交部は今後の対応と結果についても適時説明するとしている。