2025/08/03

Taiwan Today

外交

ナウルの大統領夫妻が公式訪問終えて帰国、揺るがぬ国交と両国による明るい未来を約束

2022/11/21
ナウル共和国のラス・ジョセフ・クン大統領夫妻訪問団が19日夜、台湾への公式訪問を終えて帰国の途に。空港では外交部の田中光政務次長(右から2人目)が政府を代表してクン大統領(右から3人目)らを見送った。(外交部)
太平洋に位置する国交樹立国(中華民国と正式な外交関係を持つ国)、ナウル共和国のラス・ジョセフ・クン(Russ Joseph Kun)大統領夫妻訪問団が19日夜、台湾への公式訪問を終えて帰国の途に就いた。外交部(日本の外務省に相当)の田中光政務次長(副大臣)が政府を代表し、空港で見送った。
 
クン大統領は今年9月末に就任、それからわずか1カ月半のタイミングで新内閣の閣僚らを率いて台湾を公式訪問した。外交部は、「ナウル新政権の両国の国交に対する揺るぎない支持とその深い友情を示した」と評価した。クン大統領は公の場で両国の国交を支持してみせたほか、民主制度と地域の平和の維持に向けた台湾の努力を高く評価した。
 
クン大統領は今回の訪問で、呉釗燮外交部長(=外務大臣)と「重申外交関係聯合公報」(外交関係を改めて宣言する共同コミュニケ)に署名し、台湾との揺るぎのない外交関係を示すと共に、新たな分野での協力を深めていくことを約束。また、海洋委員会海巡署(日本の海上保安庁に相当)では周美伍署長とナウルのIven Notte警察長官が文書を交わし、「両国聯合海事巡航標準作業程序」(海上パトロール標準作業手順)の発効を宣言するのに立ち会った。外交部は、「これらはいずれも両国の永続的パートナー関係に向けた基礎固めであり、一歩一歩積み重ねてきた具体的成果だ」としている。なお、周美伍署長は海洋委員会の政務副主任委員(=副大臣)でもあり、現在は代理主任委員(=大臣代行)も務めている。
 
クン大統領は今回の訪問で台湾港務股份有限公司の運営する台北港を視察。また台中栄民総医院(=病院 台湾中部・台中市)では台湾がナウルから受け入れている患者を見舞ったほか、まもなくナウルに派遣される同病院の医師3名と対面した。
 
このほか両国間の多元的な協力関係をさらに広げるため、クン大統領の指示を受けた随行の閣僚が教育部体育署(日本のスポーツ庁に相当)と中華電信股份有限公司(Chunghwa Telecom Co., Ltd.)を訪問してそれぞれ上層部と会談、港湾管理やリモート医療、スポーツ交流、情報通信技術などの分野における協力のビジョンを話し合った。
 
クン大統領は人材の育成も重視しており、ナウルの駐中華民国大使館を視察した際には台湾で学んでいるナウル人学生20名あまりと対面、台湾におけるそれぞれの体験を共有した。このほか訪問団は台湾北部・台北市にある超高層ビルの台北101、国立故宮博物院、順益原住民博物館などを参観。台湾で行われている活発なビジネスと貿易、文化財の保存などが印象的だったという。また、タイセイヨウマグロや金鑽パイナップル、ウイスキー「KAVALAN」など台湾の特産品を通じて台湾の多元的かつ豊富な飲食文化も体験した。
 
 

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