中華民国僑務委員会(海外在住の台湾出身者に関する業務全般を管轄する省庁、僑委会)の童振源委員長が27日、日本を訪問した。
委員長に就任して2年余りが経つが、日本を訪問するのはこれが初めて。童振源委員長は関東エリアの台湾人団体の熱烈な歓迎を受けた。今回の訪日は、アジア台湾商会聯合総会(Asia Taiwanese Chambers of Commerce)の招きに応じたもの。そのほかにも、台湾新聞社が主催する在日台湾人青年による座談会や、横浜台湾商会が主催する座談会にも出席し、海外在住の台湾出身者に関する国の業務や今後の方針を説明した上で、日本在住の台湾人たちの意見にも耳を傾けた。
童振源委員長は、「コロナ禍のため3年近く日本を訪問できずにいたが、僑務委員会の業務が中断することはなかった」と指摘。また、今回のコロナ禍によって台湾と日本の友好関係がより深まったが、それは日本在住の台湾人が長年にわたって台日関係の改善に取り組んできた成果だと称えた。童振源委員長は、中国が台湾産パイナップルの輸入を一方的に禁止した際、アジア台湾商会聯合総会の陳五福総会長が日本にある6つの台湾系商工会議所(=いわゆる台湾商会)や台湾人団体に声を掛け、台湾からパイナップルを共同購入し、台湾産パイナップルの販売促進に協力してくれたとし、「誰にも負けない国を愛する気持ちと思いやりにとても感動した」と述べた。
童振源委員長の日本訪問には、財団法人生物技術開発中心の涂醒哲董事長、財団法人海華文教基金会の呉明頴董事長夫妻、中華経済研究院の王国臣博士らが同行した。