経済・貿易、科学技術、サプライチェーン、文化・教育、先住民族などさまざまな分野で台湾とカナダの交流が進む中、わが国の政府は協議の結果、カナダ東部のケベック州モントリオール市に領事館に相当する「台北駐モントリオール経済文化弁事処」を設置することを決定した。現在、これに向けた準備を進めている。
カナダは英語とフランス語の2つを公用語とする国で、ケベック州にはフランス語人口が集中する。また、カナダの総人口の約4分の1が集中する地域でもある。モントリオールはケベック州最大の都市で、カナダ全体でもオンタリオ州トロントに次ぐ第二の都市。カナダ及び北米地域におけるフランス語系の主要都市だ。モントリオールはまた、ハイテク産業のクラスターが形成されていることでも知られており、電動車及び人工知能(AI)分野で台湾との連携の余地が極めて大きな都市だ。なお、台湾が参加を目指す国際民間航空機関(ICAO)の本部もモントリオールにある。現在、アメリカ、日本、イギリス、フランスなど多数の国がモントリオールに代表機関を設置している。
台湾はすでに、カナダに3つの事務所を設置している。新たに設置される「台北駐モントリオール経済文化弁事処」は、既存の3つの事務所と協力しながら、現地に住む台湾人のために質の高いサービスを提供する。また、これまでに築き上げた良好な関係の上、さらに台湾とカナダの相互利益につながる多分野での協力関係を深化させ、台湾とカナダの人々の友好感情を増進し、インド太平洋地域の繁栄につなげていくことになる。