2025/05/12

Taiwan Today

外交

蔡英文総統と頼清徳副総統、それぞれ日本の参議院議員訪問団一行と会見

2022/12/29
蔡英文総統と頼清徳副総統は28日、台湾を訪問中の世耕弘成参議院自民党幹事長と参議院議員の訪問団一行による表敬訪問をそれぞれ受けた。写真は蔡英文総統(前列右から6人目)と日本の参議院議員たち。(総統府)
蔡英文総統と頼清徳副総統は28日、台湾を訪問中の世耕弘成参議院自民党幹事長と参議院議員の訪問団一行による表敬訪問をそれぞれ受けた。総統府を訪れたのは世耕弘成参議院自民党幹事長のほか、参議院の自民党所属議員で「安倍派」に属する山本順三、末松信介、中田宏、山田宏、北村経夫、大野泰正、堀井巌、松川るい、加田裕之、生稻晃子、友納理緒の各議員計12人。
 
一行はまず蔡総統を表敬訪問した。蔡総統は、「どの議員も安倍元首相の堅実なパートナーで、長年台湾を支持してきた重要な友人だ」として歓迎の意を示した。また、今年亡くなった安倍元首相について、「民主主義と自由の価値を守り、台日関係の推進に積極的に取り組んでいた。彼の死は台湾全体に深い悲しみを与えた」と述べ、その死を惜しんだ。
 
蔡総統は会談の中で、台湾が現在積極的に環太平洋パートナーシップ(TPP)協定への参加を目指していることにも触れ、ここにいる参議院議員たちが台湾の参加を最大限支持することで、台湾が日本を含む地域のパートナーとともに「自由で開かれたインド太平洋」を実現できるようにして欲しいと協力を求めた。
 
蔡総統はまた、日本でこのほど閣議決定された「安保3文書」についても言及し、防衛力を大幅に引き上げ、地域の平和と安定を維持するという日本の決意が示されたと歓迎した。そして、蔡総統自身も前日(27日)、「全民国防兵力の強化に向けた構造調整計画」を発表し、義務兵役を1年間に改め、訓練の内容を強化すると発表したばかりであるとして、今後は日本、米国、欧州連合(EU)など近い理念を持つ国々と緊密に連携し、地域の平和と安定をともに守り、繁栄と発展を作り出していきたいと伝えた。
 
これに対して世耕議員は、蔡総統が前日に重大な政策について発表するなど多忙中にも関わらず、自民党の参議院議員12人と会うためにわざわざ貴重な時間を割いてくれたことに感謝した。世耕議員はまた、今年7月8日に安倍元首相が亡くなった際、台湾の各方面から暖かい弔問の言葉を受けたこと、安倍元首相の家族葬、国葬、山口県が行った県民葬にも、台湾が弔問団を派遣してくれたことなどについても改めて謝意を示した。
 
世耕議員はまた、蔡総統が国防に関する重大な政策を発表し、義務兵役を1年間に改め、台湾の防衛力を全力で強化する方針を示したことは、自分の国は自分で守るという姿勢を明確に示すもので、こうした政策は高く評価できると述べた。その上で世耕議員は、日本もこのほど「安保3文書」を発表するなど、防衛費及び日本の防衛力の大幅な引き上げを約束し、アメリカも2023会計年度の国防予算の大枠を決める国防権限法(NDAA)を可決したばかりであるとして、これらはこの地域の現状が武力によって一方的に変更されることを容認してはならず、関係諸国が努力して抑止能力を高めようとするメッセージを明確に伝えるものだと述べた。
 
世耕議員はその上で、安倍元首相が提唱した自由で開かれたインド太平洋を実現するためにも、インドやオーストラリアを含む志を持つ国々と一致団結し、この地域の平和と安定を守っていかなければならないと述べた。
 
一行はその後、頼清徳副総統を表敬訪問した。
 
頼副総統は、インド太平洋地域の平和と安定が国際社会から高く注目される中で、世耕議員を含む日本の参議院議員一行が台湾を訪れたことの意義は非常に大きいとして一行の訪問を歓迎した。頼副総統はまた、台湾と日本が団結することで「台湾有事はすなわち日本有事。日本有事はすなわち台湾有事」という助け合いと協力の精神を発揮し、両国ならびにインド太平洋地域全体が直面するさまざまな問題にも対応することができるだろう、などと述べた。
 

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