トルコ南東部カフラマンマラシュ県で現地時間の6日早朝にマグニチュード7.4の地震が発生、周辺のハタイ県、ガジアンテップ県、アダナ県などでも明らかな揺れが感じられた。現地では建物が倒壊するなどして多数の死傷者が出ている。
中華民国政府は6日、「人溺己溺」(他人が溺れていることを自らが溺れていることととらえる)、「救災不分国界」(災害救助に国境は無い)の人道的な思いやり精神に基づき、被災者救済・支援のため20万米ドルの義援金をトルコ政府に提供すると発表、被災地復興への取り組みが1日も早く始められることを願った。
また、トルコ側の同意を得たことから政府は6日夜、被災地に向けて救助隊を派遣。台北市消防局(30名)と内政部消防署(10名)の特種捜救隊(捜索救助隊)による「台湾国際捜索救助隊」の先遣隊40名が救助犬3頭及び6.6トンに及ぶ救難装備と器材と共に、国際的な救難活動に加わるため被災地に向かった。
外交部(日本の外務省に相当)の呉釗燮部長(=大臣)は政府を代表して台湾桃園国際空港で同先遣隊に国旗を授け、ベストを尽くして「黄金の72時間」内に一人ひとりの貴重な命を救うよう求めた。呉外交部長は、1999年に台湾で「921大地震」が起きた際、トルコ政府と民間が救難隊を組織して台湾での救助活動に参加させ、地震から50時間後に被災者1人を救い出したことに言及、このためトルコでの地震発生の第一報で政府はただちに捜索救助隊を派遣してトルコの人たちに協力することを決めたと説明、「これは台湾とトルコ間の誠実な友情の表れだ」と述べた。
台湾の捜索救助隊が国際的な人道救助任務を執行するのは、2011年に日本で起きた東日本大震災以来で12年ぶりだという。