トルコ南部での地震発生を受けて台湾の政府が派遣した救助隊(隊員130人、救助犬5頭)が15日午後3時ごろ、長栄航空(エバー航空)の専用機で無事帰国した。台湾桃園国際空港(台湾北部・桃園市)では内政部の林右昌部長(=内政相)、行政院の張景森政務委員(=無任所大臣)、外交部の李淳政務次長(=副外相)、消防署の蕭煥章署長(=消防庁長官)、Muhammed Berdibekトルコ駐台代表(=大使に相当)、それに台北市、台中市、屏東県の代表らが隊員らを出迎えた。内政部の林右昌部長は「今回の震災では救助隊の努力と苦労を実感すると同時に、台湾社会の愛と善良な心を垣間見た。そして世界に対して『Taiwan Can Help, and Taiwan is Helping(台湾がお手伝いできます。台湾がお手伝いしています)』のメッセージを伝えることができた」と述べ、隊員たちをねぎらった。
今回のトルコ地震で、台湾は先発隊と第2陣の2回に分け、計130人の救助隊員と救助犬5頭をトルコの被災地へ派遣した。救助隊は、内政部消防署(日本の総務省消防庁に相当)、台北市、台中市、屏東県の消防局、それに台北栄民総医院(=病院)と高雄医学大学附設医院の医師及び国立中興大学の獣医から構成され、計13トンの装備を現地に持ち込んだ。また、現地での活動終了後、うち4トンの装備をトルコの災害ボランティア団体「AKUT」に寄付した。
内政部はまた、今回の救助活動の過程で、トルコ政府との交渉や専用機の乗り入れなどについて、外交部及び台北駐トルコ代表処(トルコにおける中華民国大使館に相当)の協力があったことに触れ、謝意を示した。内政部によると、「財団法人賑災基金会」が専用機の往復費用について支援。長栄航空が専用機を派遣し、乗り入れについて各国と調整を行った。こうした協力を得たことで、台湾の救助隊が無事にトルコと台湾を往復し、地球村の一員として台湾の存在感を示し、「Taiwan Can Help, and Taiwan is helping」の精神を伝えることができたとしている。
なお、林右昌部長によると、蔡英文総統と行政院の陳建仁院長(首相)は23日に隊員らと食事をしてその労をねぎらう予定だという。