蔡英文総統は2日、米シンクタンク「ヘリテージ財団」の創設者エドウィン・フュルナー(Edwin Feulner)氏及びアンソニー・キム(Anthony Kim)氏の表敬訪問を受けた。蔡総統は昨年2月以来となる2人の来訪を歓迎するとともに、各方面の支持を受けて、台湾と米国がさまざまな領域で新たなマイルストーンを打ち立てることができるよう期待していると述べた。
エドウィン・フュルナー氏は恒例となっている「世界の経済自由度指数」の最新版レポートを蔡英文総統に手渡した。フュルナー氏は、昨年夏の米連邦議会のナンシー・ペロシ下院議長(当時)の台湾訪問に触れ、「悲観的な見方を示した人もいたが、あれは連邦議会が党派を超えて台湾と米国の関係を支持し、台湾の自由と民主主義を支持し、台米関係にこれからも活力を注入するための力強いシグナルだった」と振り返った。
フュルナー氏はまた、米連邦議会下院が新たに設置した「中国特別委員会」のマイク・ギャラガー(Mike Gallagher)委員長が台湾を訪問して蔡英文総統と会談したことや、中華民国(台湾)外交部の呉釗燮部長(=外相)及び国家安全会議の顧立雄秘書長が10日ほどまえに米国を訪問したことを挙げ、「台米関係の裾野を広げることが、政治的立場を超えたコンセンサスになっていることを示すものだ」と指摘した。
フュルナー氏はまた、自分は「ヘリテージ財団」の創設者の一人として、37年間総裁を務めながら台湾の歴代総統と協力し、「台湾関係法」の実行を促してきたと指摘。こうした法律が台米関係を支える重要な基盤となっていると述べた。
フュルナー氏は、米連邦議会のケビン・マッカーシー(Kevin McCarthy)下院議長は自分の良き友人だとした上で、台北訪問に興味を示すマッカーシー下院議長を、自分は支持し、応援したいと述べた。フュルナー氏はさらに、自分の友人が米国の媒体の社説で「マッカーシー下院議長が台北を訪問するよりは、蔡英文総統をワシントンに招き、下院の議事堂で講演を行ってもらってはどうか」と書いたことを紹介。これがもし実現したならば、蔡英文総統にはワシントン滞在期間中にぜひ「ヘリテージ財団」を訪問して欲しいと述べた。