2025/08/02

Taiwan Today

外交

呉外交部長、「台日連携で権威主義に対抗」=ジャパンタイムズ

2023/03/25
呉釗燮外交部長へのインタビュー記事は24日、日本の英字新聞「ジャパンタイムズ」の一面に報じられた。呉部長は、「台日連携で権威主義拡大を抑止し、インド太平洋地域の平和と安定を守ろう」と呼びかけた。(中華民国外交部ニュースサイトより)

呉釗燮外交部長(外務大臣)は15日、日本の英字新聞「ジャパンタイムズ」アジア担当記者、ガブリエル・ドミンゲス(Gabriel Dominguez)氏のインタビューに応じた。インタビュー内容は、24日付の同紙一面に「台湾外交はニューノーマルへ移行(Taiwan moves to new normal in diplomacy)」という見出しで大きく報じられ、同紙のウェブサイトに質疑応答の全文が掲載された。以下はインタビュー要旨。

日本は台湾の人々が大好きな国の一つ。両国の人々は、互いに往来が盛んで、深い友情で結ばれている。経済的にも相互利益をもたらす関係で、貿易や投資は安定した成長を続けている。

台湾と日本は近年、緊密な交流・協力関係を構築し、台湾の立法院(国会)と日本の国会を運営する与党は、外務・防衛閣僚会議(2プラス2)を推進している。日本はまた、台湾と米国が2015年に立ち上げた「グローバル協力訓練枠組み(GCTF)」によるワークショップに参加し、共同スポンサー、共催者として、サイバーセキュリティー、海上の安全保障、偽情報拡散対策、人道支援、災害救援活動などに関する人材育成における協力を強化し、著しい成果を収めた。

台湾と日本は、第一列島線の重要な防衛ラインに位置し、同様に中国大陸からの軍事的脅威に直面している。日本は昨年、新たな安全保障関連3文書に南西地域の防衛強化方針を明記し、安全保障関連経費について、2027年度時点で国内総生産(GDP)比2%とすることを明らかにした。これらは、国家の安全や国際秩序を守るという決意を表し、台湾も日本が引き続き東シナ海と台湾海峡における平和に対して、重要な役割を果たしていくよう望んでいる。

日米同盟の活動は、インド太平洋地域の平和と安定の基盤となっている。日本がより多くの防衛に関する責任を負うことになれば、日本に利益をもたらすだけでなく、地域の安全保障にも大きな利益をもたらす。台湾も積極的に自衛の責任を負う。中華民国政府と市民は、自由で民主的な社会生活を断固として守ると共に、国防の強化と軍事改革を加速する。

中国大陸がいつ台湾を攻撃するか判断することはできない。中国大陸が戦争を開始するかどうかは、台湾への侵略の正当性、短期間で台湾を占領できるかどうか、米国の介入があるか、国際的な制裁と自国の国際的イメージへのダメージなどを考慮すべきだ。注目すべきは、権威主義体制が内部の問題に直面すると、政府の失策の責任をなすりつけるために、外部に危機を引き起こすことが多く、台湾がスケープゴートになることを避けなければならないことだ。

中国大陸による勢力拡大の野心はとどまることを知らず、東シナ海、南シナ海、太平洋、インド洋、さらにはアフリカにまでおよんでいる。昨年4月、中国大陸がソロモン諸島と安全保障協定を締結したことで、インド太平洋地域の平和維持に警鐘が鳴らされた。「自由で開かれたインド太平洋地域」を目指す国家は一致団結し、権威主義の拡大を抑制しなければならない。

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