台湾とカナダが9日、医療衛生分野における協力了解覚書を交わし、双方の医療衛生面での協力関係に新たなマイルストーンを刻んだ。この覚書「MOU on Health Cooperation between Taiwan and Canada」には台湾の曽厚仁駐カナダ代表とカナダ駐台北貿易弁事処(CTOT)のJim Nickel代表がそれぞれの勤務地でテレビ会議形式で署名。台湾の会場では衛生福利部(日本の厚生労働省に類似)と外交部(同外務省に相当)の関係者、カナダの会場では同国の公衆衛生庁(PHAC)と国際関係省(GAC)の関係者がそれぞれ署名に立ち会った。覚書の締結により双方は今後、医療衛生面でより効率的な協力が可能になり、公衆衛生面での問題対応の強靭性を互いに強化出来るようになる。また、実質的な協力を絶えず強めようとする台湾とカナダのパートナーシップを改めて示すものでもある。
台湾の曽厚仁駐カナダ代表はあいさつの中で、同覚書は両国の協力関係における新たなマイルストーンであり、関係の深化と友好が続いていることを表すものだと評価。両国が医療衛生面での協力を進めることはカナダのインド太平洋戦略にかなうばかりでなく、双方が共有する価値と理念にも呼応するとして、今後専門分野での実質的な協力を通じて世界の公衆衛生問題に共同で貢献していけることに期待した。
カナダのNickel代表はこれに対し、台湾がカナダとの実質的な関係を継続的に深化させることを歓迎、同覚書については、双方の人々に健康と福祉をもたらすものであり、今後は衛生担当部署のより密接な連携を通じて双方の専門技術と経験の交流を加速させ、世界の公衆衛生問題への対応能力を共同で整えていくと説明した。
外交部は、同覚書は公衆衛生分野での台湾とカナダの協力関係が新たなステージに入ったことを象徴するものだと指摘、双方にとって公衆衛生分野における系統だった、そして制度化された初の協力メカニズムであり、また双方の各省庁が垣根を越えて取り組んだ成果だと評価した。そして、台湾は世界の公衆衛生問題に貢献していく自信も能力も備えており、今後はカナダ及びその関係省庁と協力し、衛生面での福祉を絶えず増進すると共に両国のパートナーシップ及び共通の利益を深化させていきたいとコメントした。