韓国の尹錫悦（ユン・ソクヨル）大統領は22日、韓国・ソウルにおいて、欧州連合（EU）のフォンデアライエン欧州委員長、ミシェル大統領の両氏と首脳会談し、共同声明を採択、改めて台湾海峡の平和と安定を維持することの重要性が盛り込まれた。共同声明はまた、インド太平洋地域の現状を一方的に変更しようとするいかなる企てにも反対すると明記された。これを受けて中華民国外交部（日本の外務省に相当）は、高い評価と心からの歓迎の意を示した。
韓国当局は2021年5月以来、数々の国際的な場において、台湾海峡の平和と安定を維持することの重要性を繰り返し表明してきた。尹大統領は4月19日、英通信社、「ロイター」のインタビューで台湾海峡情勢について、「台湾海峡の緊張が高まっているのは、武力行使による現状変更の企てによるもので、韓国や国際社会は断固として反対している」と述べた。4月26日の米韓首脳会談の共同声明では、「台湾海峡の平和と安定は、地域の安全と発展において不可欠な要素」と強調し、一方的なインド太平洋地域の現状変更に関する企てに強く反対を示した。一方、フォンデアライエン欧州委員長は4月6日、フランスのエマニュエル・マクロン大統領、中国の習近平国家主席との三者会談を行った。会談後の記者会見では、「EUは、台湾海峡の平和と安定を保護することがEUにおいても有益だと信じている。従って、いかなる武力行使や威嚇によっても、一方的に台湾海峡の安全な現状を変更すべきでない」と主張した。