中華民国（台湾）外交部の呉釗燮部長（外相）は２日午後、ツバルのサイモン・コフェ（Simon Kofe）法務・通信・外務大臣夫妻とその一行を台北賓館（=迎賓館）で歓待した。
双方はこの日、「外交人員の訓練及び交流協力に関する協定」と「技術協力協定」の2つの協定に調印。双方の外交人員の育成・交流のメカニズムを確立するほか、デジタル・トランスフォーメーション（DX）、情報通信技術、気候変動などの分野で技術協力を行うことで、コフェ大臣が目指すサステナブルな「デジタル国家」構想の達成を目指すことで一致した。
コフェ大臣はこのほか、法務部の蔡清祥部長（法相）と「刑事・司法共助条約」を締結。インターネットを使った国際詐欺、組織犯罪、マネーロンダリング、違法薬物に関する犯罪行為などの撲滅で協力し、公権力行使の執行を徹底し、司法の正義を証明し、そして優れた司法共助のメカニズムを両国間に構築することで一致した。
2つの協定及び１つの条約への締結を終えると、呉部長は台北賓館でコフェ大臣夫妻とその一行をもてなした。呉部長は、コフェ大臣の再訪を歓迎した上で、ツバル政府が長期にわたり国際的な場において、台湾のための発言を繰り返していること、特にコフェ大臣が昨年の国連海洋会議で、中国の道理のない圧力に臆すことなく、「退場」という行動によって台湾への揺るぎない支持を示したことは台湾の政府や人々に強い感銘を与えたと語った。呉部長は、中華民国（台湾）政府は台湾とツバルの友好関係強化を重視しているとして、これからもツバルと手を携え、両国が各分野で協力を深められるよう推進していきたいと述べた。
コフェ大臣はこれに対し、「台湾とツバルの関係は緊密だ。両国の住民はまるで家族のようだ」とした上で、台湾が長年ツバルのインフラ建設に関わっていることに強く感謝した。とりわけ情報通信分野での成果は大きく、ツバルの通信の質や安全性の向上に役立っていると述べた。コフェ大臣は、自由、民主主義などの基本的価値が台湾とツバルの友好関係の重要な基礎となっているとして、ツバルが堅実なパートナーシップの上で、これからも台湾と多様な協力を深め、台湾と共に地政学的なリスクや挑戦に立ち向かっていくことを約束した。
なお、コフェ大臣夫妻の訪台期間中、コフェ大臣が誕生日を迎えたことを踏まえ、呉部長は中華民国政府と国民を代表して、コフェ大臣の誕生日を祝福した。コフェ大臣は、呉部長の熱意ある接遇と祝福に感謝し、両国の友好関係が末永く続くよう改めて祈願した。