米国のシンクタンク、民主主義防衛財団（Foundation for Defense of Democracies、 FDD）チャイナ・プログラムのチェアマンで、元米国大統領副補佐官（国家安全保障担当）のマシュー・ポティンガー(Matthew Pottinger)氏が11日から16日まで、訪問団を率いて台湾を訪問している。メンバーはほかに、同財団のマーク・ドゥボウィッツ（Mark Dubowitz）CEOや財団のベテラン研究員、それにイスラエルのヤコブ・ナゲル（Jacob Nagel）国家安全保障顧問など、アメリカとイスラエルの戦略及び安全保障の専門家が含まれる。中華民国（台湾）外交部は一行の訪問を歓迎している。
一行は台湾滞在期間中、蔡英文総統、国家安全会議の徐斯儉副秘書長を表敬訪問する。また、外交部の李淳政務次長（=副大臣）が会食を主催して一行を歓待する。一行はほかに、国防部、海洋委員会海巡署（日本の海上保安庁に相当する）、数位発展部（デジタル発展省）などの省庁を訪問し、国家安全保障戦略、デジタル・レジリエンス、サイバー・セキュリティのエコシステム構築など双方が関心を寄せる議題について意見交換を行う予定だ。
外交部は、今回の一行の訪問が台湾、アメリカ、イスラエルの三方のシンクタンク交流につながると同時に、地域ないしは世界の安全保障や国防戦略についても政策提言を行うことができるとして歓迎している。同時に、「今後も米国やイスラエルなど近い理念を持つ国々と連携することで、中国の権威主義拡張を抑止し、自由で開かれたインド太平洋地域を守り、そして世界の平和と繁栄のために貢献していきたい」としている。