2025/05/14

Taiwan Today

外交

蔡総統、米「民主主義防衛財団」による「安全保障専門家交流団」と会談

2023/06/16
蔡英文総統(中央)が15日、米シンクタンク「民主主義防衛財団」による「安全保障専門家交流団」と会談。台湾が直面する権威主義の拡張は全世界の民主主義を脅かすものだと主張した。(総統府サイトより)
蔡英文総統が15日午前総統府で、米国のシンクタンク「民主主義防衛財団(Foundation for Defense of Democracies、 FDD)」による「軍事安全保障専門家交流団」一行と会談した。「民主主義防衛財団」は米ワシントンD.C.の重要なシンクタンクの一つで、公共政策の面で強い影響力を持つほか、長年台湾と密接な交流を維持している。今回の訪問団は軍事、国家安全保障、地域情勢の専門家からなる。
 
蔡総統は、「台湾」は現在、国際社会でのキーワードで、さらに台湾海峡の平和と安定は国際秩序を維持する重要なカギになっているとの見方を示し、台湾が直面する権威主義の継続的な拡張は全世界の民主主義を脅かすものでもあると主張。また、台湾は民主主義の防衛ラインの最前線に位置しており、過去数年、絶えず自衛力を強化し、国の安全確保に取り組んできたほか、様々なメカニズムを通して理念の近いパートナーとの関係を深めてきたと説明した。
 
蔡総統は、「民主主義防衛財団」が国際社会に台湾支持を呼びかける文章を度々発表していることに感謝。また、同財団チャイナ・プログラムのチェアマン、マシュー・ポティンガー氏は「台湾の古い友人」であり、かつて米大統領副補佐官(国家安全保障担当)を務めていた時期には台湾海峡を非常に重視し、退任後も米国の各界に台湾支持を全力で呼びかけていると評価した。
 
これに対してポティンガー氏は、訪問メンバーは米国とイスラエルの退役軍人及び安全保障の関係者であり、今回は主に台湾の政府関係者、将校、民間人と交流し、謙虚な気持ちで台湾に学び、出来る限りのサポートが出来るよう希望していると話した。
 
ポティンガー氏は、「ウクライナが台湾にもたらした重要な啓示は『抑止が戦争よりずっと有用である』ということだ」と述べた上で、効果的な抑止を保ち、台湾の平和と繁栄を維持するための公式として「能力×決意」を紹介。ポティンガー氏によれば、「能力」とは負担可能で、非対称戦争に使用出来る「ミサイル」のこと。具体的には実務的な訓練、優れた戦術の策定、そして大量の、低コストの機動的、分散型、高精度、致命的な小型武器を指すという。
 
ポティンガー氏はそして、「今回の訪台で確認した状況に基づけば、中国共産党の軍事的脅威に直面してはいるが、台湾はその他民主主義国の断固とした支持の下、平和と安全保障を維持するための力を結集しているところだろう」と語った。
 
 

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