2025/04/28

Taiwan Today

外交

国家人権委員会の陳菊主任委員、アムネスティ・インターナショナル事務総長と会談

2023/06/28
国家人権委員会の陳菊主任委員とアムネスティ・インターナショナルのアニエス・カラマール事務総長は27日、台湾の死刑制度廃止問題などについて意見交換を行った。(国家人権委員会)

監察院院長で国家人権委員会の主任委員を兼ねる陳菊氏は27日、国際的民間人権擁護団体であるアムネスティ・インターナショナルのアニエス・カラマール事務総長の表敬訪問を受けた。双方は、国家人権委員会が取り扱う人権侵害問題の処理のメカニズムや関心を寄せている人権問題、それに台湾の死刑制度廃止問題などについて意見交換を行った。
 
陳菊主任委員はまず、台湾で戒厳令が敷かれていた時代、自分を含む多くの「良心の囚人」(※アムネスティ・インターナショナルが言論や思想、宗教、人種、性などを理由に不当に逮捕された人を呼ぶ言葉)を、アムネスティ・インターナショナルが支援してくれていたことに感謝した。また、台湾の民主化後、欧米を訪問するたびにアムネスティ・インターナショナルの各支部で謝意を伝えていることを明らかにした。
 
陳菊主任委員は台湾の死刑制度の廃止問題について、国家人権委員会としては被害者家族との意思疎通を重ね、社会のコンセンサスを模索しながら、生命権の尊重という立場から、政府に対して死刑執行の一時停止を呼びかけていく方針であることを説明した。
 
カラマール事務総長は、「アムネスティ・インターナショナルは長年にわたり世界各国の『良心の囚人』の支援活動に取り組んできたが、かつて自分たちが支援していた相手と再会でき、しかもそれが台湾の国家人権機関のトップを務め、人権擁護の能力を持っているということは、非常に善良なサイクルだ」と述べた。
 
監察院の監察委員である高涌誠氏は、死刑制度の廃止に向けて、国家人権委員会がまもなく「逐歩推動廃除死刑並促進社会対話工作小組(=死刑廃止を徐々に推進すると共に社会の対話を促進するワーキングチーム)」を発足することを明かした上で、被害者家族と死刑囚の家族が直面する境遇の調査▽人権教育の促進による市民の死刑廃止への理解向上▽国会との意思疎通を強化して、死刑に関連する法令の修正を行う―など、さまざまな側面から死刑廃止へ向けて取り組んでいくことを説明した。

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