2025/08/10

Taiwan Today

外交

官民共同で中古の救急車・消防車などをウクライナに寄付、最初の48台が「出発」

2023/07/03
外交部と民間が協力して古くなった救急車、消防車、身障者用小型バスを集め、整備した上でウクライナに寄贈することに。6月30日には最初の48台の「出発式」が行われた。写真はウクライナに向けての出発を待つ最初の48台。(外交部)
外交部(日本の外務省に相当)、財団法人台湾社区関懐協会、民間の有志が協力し、中央政府及び地方自治体から使われなくなった救急車、消防車、身障者用小型バスを集め、民間で整備した上でウクライナに寄贈することになり、6月30日午前、台湾中部・彰化県で最初の48台の「出発セレモニー」が行われた。これらの車両はウクライナに送られ、戦禍に苦しむ罪のない人々及び救助を必要とする前線の兵士たちの搬送を助ける。
 
セレモニーには外交部を代表して外交部欧州司(ヨーロッパ局)の姚金祥司長(=局長)、内政部消防署(日本の消防庁に相当)の李永福副署長のほか、内政部警政署(同警察庁に相当)、衛生福利部(同厚生労働省に類似)、財政部(同財務相に相当)、経済部(同経済産業省に相当)、各県・市の代表、黄秀芳立法委員(=国会議員)、張廖萬堅立法委員、陳秀宝立法委員、「台湾・ウクライナ隊」、「台湾・ウクライナ陣線(=前線)」など民間団体の代表が出席、台湾の官民ががっちりと協力し、揺らぐことなくウクライナを支援していこうとする人道的な思いやりの精神が示された。
 
外交部欧州司の姚司長はあいさつの中で、今回の寄贈は民間が発起し、政府がそれに協力したものだと明かした上で、「人飢己飢、人溺己溺」(人が飢えていること、溺れていることを自らの事としてとらえる)、ならびに官民協力の精神を発揮して共にウクライナを支援するのであり特別な意義があると強調した。ウクライナのキラ・ルディック(Kira Rudik)国会議員はビデオメッセージを寄せ、「独裁かつ全体主義の政権と戦う中、ウクライナは台湾のおかげで決して孤独ではない」と感謝、台湾から贈られる車両はウクライナの人々の救助や保護に用いられ、ウクライナがロシアに対抗する力を蓄え、人々の民主と未来のため戦い続けることを可能にすると説明した。
 
台湾とウクライナは自由民主の普遍的価値を共有している。ロシアの軍事侵攻が始まると台湾はただちに民主主義陣営に加わり、政府と民間がこれまでに義援金5,785万米ドル及び救援物資704.8トンを寄付している。外交部は、協力と助け合いを通して権威主義の拡張を打ち負かし、1日も早い戦争の終結を実現出来るよう期待するとしている。
 
 

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