間もなく夏休みを迎えるこの時期には、多くの青少年が自分自身を磨き、国際社会と足並みを揃えるため、海外インターンシップへの参加機会を探っている。そのため外交部(日本の外務省に相当)は毎年、台湾のNGO幹部や学生の夢の実現を支援するため、「NGO幹部・学生のINGOインターンシップ派遣プログラム」を実施している。今年度も既に公開選考を終え、外交部はこのほど選考結果を発表、NGO幹部と学生計8名がINGOへのインターンシップ参加の切符を手にした。
外交部による同プログラムは、2005年にスタートし、優れたNGO国際人材の育成、INGO運営実務の習得を支援、双方の協力・交流を深めてきた。これまでに67名のNGO幹部がインターンシップに参加した。同プログラムへの反響が年々大きくなったことから、2018年には、規模を拡大し、学生も対象となった。コロナ禍の影響を受けた過去3年間で、4名の大学生・専門学校生が選ばれ、米国、EU諸国、韓国に派遣され、著名なINGOでのインターンシップに参加した。
外交部によると、2021年から1年間は、国内外における新型コロナの感染拡大が深刻化したため、学生の派遣を停止した。一方NGO幹部に関しては、様々な困難を乗り越えながら実習を継続し、去年から今年にかけてインターンシップを終了する予定だ。コロナ禍収束の兆しが見られ、同プログラムへの応募者が増えた今年は、3名のNGO幹部が選ばれて、英国、ニュージーランド、ベルギーへ、サイエンスコミュニケーション、ソーシャルワークなどの分野でインターンシップを行う予定。また、5名の学生が、日本、米国、ケニア、タイへ、女性のエンパワーメント、人道支援、民主主義と基本的人権などをテーマにしたインターンシップに参加する。
外交部は毎年、関連するプログラムを実施し、引き続き台湾のNGO幹部や学生が新南向政策対象国(南アジア、東南アジア、ニュージーランド、オーストラリアの計18か国)でのINGOインターンシップに注力するよう奨励する。そのほか、民主主義、基本的人権、医療、公衆衛生、女性のエンパワーメント、人道支援、環境の持続可能性、社会イノベーション、国連の「持続可能な開発目標」(SDGs)に沿った目標などの分野におけるINGOでのインターンシップ派遣も推進している。外交部は、台湾のNGO幹部や学生による現場への参加や事業運営の視察を通じて、INGOへの理解を深め、国際基準に適応する能力を向上させるだけでなく、台湾のNGOが国際社会で活躍する機会を拡大できる政策提案を提供できるよう望んでいる。