山口県の村岡嗣政知事が率いる山口県庁及び県議会の訪問団一行36人が15日、台湾南部・台南市を訪れ、観光・物産、経済等の分野別の覚書を締結した。
山口県は、台湾支持の姿勢を強く示していた安倍晋三元首相の地元。一行を出迎えた台南市の黄偉哲市長は、今回の覚書締結の実現の裏に安倍晋三元首相の実弟、岸信夫前防衛相の働き掛けがあったことを明かした上で、「台南市と山口県だけでなく、台湾と日本の友好にとっても重大な意義を持つ」と述べて歓迎した。
黄偉哲市長と村岡嗣政知事はその後、安倍氏の政策秘書だった飯塚洋氏、日本台湾交流協会高雄事務所の奥正史所長(=駐台日本総領事に相当)、台南市の外交顧問である野崎孝男氏、産経新聞社台北支局の矢板明夫支局長などとともに耘非凡美術館(台南市東区林森路一段370号)を訪れ、「安倍晋三写真展」のオープニングセレモニーに出席した。
この写真展は、産経新聞社のカメラマンが撮影した報道写真100枚余りに加え、安倍氏の秘書や家族・友人から提供された秘蔵写真、それに台湾と日本の画家による絵画作品を展示するもの。
黄偉哲市長は、「安倍氏が亡くなって一年が経つが、台日友好の精神はこれからも深化していくだろう。この写真展は安倍氏の功績を理解するだけでなく、安倍氏が残した台日友好の信念を継承し、台湾と日本の友好の絆がこれからも末永く続くことを祈念するものだ」と述べた。
安倍氏の写真展は昨年東京で初開催された。台湾では今年3月の台北での開催に続く、2か所目の開催となる。場所は台南市の耘非凡美術館、開催期間は7月15日から8月13日まで。入場は無料となっている。