中華民国（台湾）外交部の呉釗燮部長（外相）は2日午前、アフリカのソマリランド通商・観光省のMohamoud Hassan Saad大臣とその一行と会見し、台湾とソマリランドの経済・貿易関係について踏み込んだ意見交換を行った。
ソマリランドは「アフリカの角（Horn of Africa）」と称されるアフリカ大陸東端に位置する。呉釗燮部長はソマリランドについて、「アフリカの角」における近い理念を持つパートナーであり、両国は自由、民主主義、法の支配という普遍価値を共有しているとして一行の訪台を歓迎した。また、Mohamoud Hassan Saad大臣が今回の台湾訪問で締結した台湾とソマリランドの商務・貿易関係促進に関するMOU（了承覚書）は、双方の通商・投資を強化するだけでなく、両国が海外からより多くの投資を受け入れるためのきっかけになるものだと評価した。呉部長はさらに、ソマリランドは台湾にとってアフリカ東部における重要な拠点だとした上で、医療、エネルギー・鉱物、教育、マンパワーの構築などの分野で双方の協力をさらに強化していきたいと意気込みを見せた。
これに対してMohamoud Hassan Saad大臣は今回の台湾訪問で、台湾の繁栄と産業の活発な発展に強い印象を受けたとした上で、ソマリランドはアフリカ東部における重要な玄関口であり、台湾とソマリランドはこの優位性を活用し、投資や連携を強めることができると指摘した。また、台湾企業の参与が、ソマリランドが開発に力を入れているベルベラ（Berbera）経済特区のさらなる発展に寄与することができると信じていると述べた。
呉釗燮部長との会談後、兪大㵢常務次長（事務次官）が昼食会を主催し、一行をもてなした。この昼食会には、ソマリランドや東アフリカ市場に興味を示す台湾の企業や同業者組合の関係者らも同席した。