2025/05/17

Taiwan Today

外交

「国家の主権と尊厳を守るため」、中央アメリカ議会からの脱退を決定

2023/08/22
外交部は22日、中米統合機構の立法府である中央アメリカ議会(PARLACEN)からの脱退を発表した。中央アメリカ議会において、「台湾を排除し、中国を加盟させる」ことを盛り込んだ議案の採決が強行されたのが理由。(外交部)
外交部は22日、中米統合機構の立法府である中央アメリカ議会(PARLACEN)からの脱退を発表した。中央アメリカ議会は21日午前(現地時間)、ニカラグア共和国の議員団から提出された「台湾を排除し、中国を加盟させる」ことを盛り込んだ議案の採択を強行。中華民国政府はこれに強く抗議したものの、最終的には「国家の主権と尊厳を守る」ために、即日をもって中央アメリカ議会から正式脱退することを決めた。外交部は台湾時間22日早朝、以下のニュースリリースを発表した。
 
★★★★★
 
ニカラグアの議員団や一部の親中国派の議員は、台湾排除を企む中国にこびへつらい、わが国が古くから中央アメリカ議会や中米の地域統合や発展に尽くしてきたことも忘れ、議会内部の団結を乱して中米地域の民主主義と和諧を破壊することも顧みずに、「台湾を排除し、中国を加盟させる」ことを盛り込んだ議案を可決することに執着し、他の議員たちをも扇動した。ニカラグアの大統領、ダニエル・オルテガ氏の独裁政権は中国の手下に成り下がり、1971年の国連総会で採択された第2758号決議(いわゆる「アルバニア決議」)を不当に引用し、いわゆる「一つの中国の原則」という詭弁を弄することで、中央アメリカ議会における台湾の権益をはく奪しようとした。これは、台湾と中米の人々が長年築き上げた協力関係や友情を著しく傷つけるものであり、中国が長年企んできた中米の民主主義の破壊とこの地域での権力拡張という野望を浮き彫りにするものだ。ニカラグアと中国の両国が中央アメリカ議会での粗暴な行為でわが国の権益と地位を傷つけようとしたことを、中華民国政府は強く非難する。
 
中央アメリカ議会は中米諸国間の協力を促し、拡大することを目的に設置された。域内の住民の福祉を増進し、民主政治を揺るぎないものとすることで、中米地域の統合と平和を促してきた。中華民国(台湾)はこの理念に賛同し、支持する立場から、1999年に域外の永久オブザーバーとして同議会に加盟。長年にわたり、加盟国とともにさまざまな二国間あるいは地域規模の協力プロジェクトを推進し、地域の繁栄と発展を促すなど、地域の平和と統合を促進する中央アメリカ議会にとって一貫して忠実なパートナーであり続けた。
 
中華民国(台湾)は独立した主権を持つ国家であり、中華人民共和国とは互いに隷属しない。これは事実であり、現状である。中国はさまざまな手段を用いて台湾の国際組織への参加を阻止し、わが国で実施される民主選挙のプロセスに公然と干渉しようとしている。これは国際社会から受け入れられないばかりか、国際空間をより積極的に開拓しようというわが国の決意をさらに強める結果となっている。我々は中国の「文攻武嚇」(言論による攻撃と武力による威圧を並行して行うこと)に屈しない。自由と民主主義の価値を強く守り、外交関係を持つ国々や近い理念を持つ国々と積極的に連携し、地域の平和と安定を守るために力を尽くしながら、しかるべき国際空間と地位を切り開いていきたいと願っている。
 
 

ランキング

新着