第78回国連総会が9月5日より米ニューヨークで開かれる。中華民国(台湾)外交部は28日、国連加盟を目指す台湾の立場をアピールする最新動画『致平等(邦題:平等のために)』を発表した。動画は、台湾と海外での5つの実際の取り組みを取り上げ、台湾が教育、ジェンダー平等、医療・福祉、飢餓の消滅、パートナーシップの構築などに取り組み、SDGs(持続可能な開発目標)や平等の実現に向けて積極的に努力し、貢献していることを伝えている。
この動画はドキュメンタリーの手法を使って、5つの実際のシーンを紹介している。最初に登場するのは花蓮県にあるアミ族の集落。学校が子どもたちの「希望」の舞台となり、彼らが世界と繋がるための力を与えていることが紹介されている。次に、台湾のジェンダー平等が連続5年、アジアで1位に格付けされ、台湾では国家元首をはじめ、各県・市の首長の過半数、立法委員(=国会議員)の4割以上が女性であることが紹介されている。3つ目は国立台湾大学医学院附設医院雲林分院で行われている遠隔医療が、医療資源の地域格差を解消していることが紹介されている。4つ目は台東県池上でブロックチェーンを農業に取り入れた生産者を紹介。コメの生産履歴を管理し、食料安全保障を確保している。最後に登場するのは財団法人国際合作発展基金会(TaiwanICDF)。台湾が国交樹立国や発展途上国に派遣する指導員たちが、各国の教育、公衆衛生・医療、農業、デジタル・デバイド(情報格差)などの問題改善に協力していることが紹介されている。
外交部は現在、繁体字中国語と英語の字幕版を発表している。日本語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、アラビア語、ベトナム語、タイ語、インドネシア語、ウクライナ語の字幕版については、これから順次公開されることになっている。いずれも外交部が運営するYoutubeチャンネル「潮台湾」で公開されたあと、外交部や「潮台湾」の公式フェイスブック、X(旧ツイッター)などのSNSを通してシェアされ、世界へ向けて多言語で発信されることになっている。