2025/05/02

Taiwan Today

外交

蔡総統が米シンクタンク「戦略国際問題研究所」の所長ら一行と会談

2023/09/05
蔡英文総統(左から7人目)が4日、米国のシンクタンク「戦略国際問題研究所(CSIS)」の訪問団と面会し、世界の民主主義の強靭性を高める必要性を指摘した。(総統府サイトより)
蔡英文総統が4日午後総統府で、米国のシンクタンク「戦略国際問題研究所(CSIS)」の訪問団と面会した。蔡総統は一行の来訪を歓迎、CSISのジョン・ハムレ(John Hamre)所長ならびに同研究所で「フリーマン中国研究講座(Freeman Chair in China Studies)」を担当するジュード・ブランシェット(Jude Blanchette)氏との再会を喜んだ。訪問したのは両氏のほか、最近まで米国務次官補代理(アジア太平洋担当)を務めたリック・ウォーターズ(Rick Waters)氏、米シンクタンク「アメリカン・エンタープライズ公共政策研究所(AEI)」のザック・クーパー(Zack Cooper)上級研究員、CSIS「バーク戦略講座(Arleigh A. Burke Chair in Strategy)」のエリオット・コーエン(Eliot Cohen)氏、「新アメリカ安全保障センター(CNAS)」の上級研究員で、エネルギー・経済・安全保障プログラムの主任(Director)を務めるエミリー・キルクリース(Emily Kilcreas)氏、CSISの上級副所長で国際安全保障プログラム主任(同)のセス・ジョーンズ(Seth Jones)氏。
 
蔡総統は、ハムレ所長が前回総統府にやって来たのは5年前で当時は国際情勢について大いに意見を交わしたが、その後の5年間で国際的な安全保障の状況には構造的な変化が起きたと指摘、ロシア・ウクライナ戦争勃発から権威主義の拡張が続き、ルールに基づく国際秩序も空前の危機に瀕していると警戒した。蔡総統はそして、現在では全世界の民主主義の強靭性を高めること、ならびにインド太平洋地域の平和と安定を維持することが台米共通の目標になっていると述べた。
 
蔡総統は、「経済安全保障イコール国の安全保障」とした上で、台湾と米国は互いに重要な貿易パートナーであり、絶えず連携を深めていると指摘、今年6月に「21世紀の貿易に関する台米イニシアチブ」の第一段階の協定に署名出来たことを「台米の経済貿易関係に新たなマイルストーンを記した」と評価し、双方の立法府が具体的な行動でこれを支持したことにも触れた。蔡総統は、「こうした良好な基礎の上に立ち、同イニシアチブの今後の交渉を出来るだけ早く終えると共に『二重課税回避協定』も締結して双方の企業と個人が直面する二重課税問題を解決し、より密接な産業提携を促進したい」と述べた。
 
蔡総統はまた、「近年台米関係は絶えず発展しているが、それには政府の努力のほか民間の交流も重要な力になっている」と述べ、訪問団のメンバーが長年台湾海峡と台湾の問題に関心を寄せ、台米の交流と連携促進を支えてきたことに感謝した。
 
CSISのハムレ所長は、過去5年間台湾は中国が日増しにエスカレートさせる脅威やロシア・ウクライナ戦争が周囲にもたらしたプレッシャー、米国のナンシー・ペロシ前下院議長の訪台に伴う中国の軍事演習など多くの課題に向き合ってきたと指摘。その上で、「蔡総統は総統任期中、これら非常に多くの課題に見舞われたが、毎回プライドと冷静さ、決意を以って対処してきた。たいへん敬服している」と述べた。
 
 

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