外交部は、ウクライナの首都キーウ近郊ブチャ(Bucha)からアナトリー・フェドルク(Anatolii Fedoruk)市長が25日、訪問団を率いて台湾を訪れたと発表した。一行は28日まで台湾に滞在する。外交部は歓迎の意を示している。
ウクライナのブチャは、ロシアによるウクライナ侵攻開始直後、ロシア軍によって非情な攻撃を受けた。国際世論の支持を取り付け、民主陣営に対してブチャ再建への参加を呼びかけるため、フェドルク市長は台湾を訪問した。台湾滞在期間中は新竹科学園区(サイエンスパーク)、国家実験研究院(NARLabs)台湾半導体研究センター、中華民国対外貿易発展協会(TAITRA)、台北市電脳商業同業公会(TCA)などを訪問して台湾の財界関係者と交流を深める。ブチャの工業団地再建計画のため、台湾から資本を誘致するのが狙いだ。
台湾とブチャの関係は緊密だ。台湾はこれまでに、ブチャが推進する防空避難所や子ども向けスポーツスクールの再建計画などに協力し、1,000世帯以上がその恩恵を受けている。また、フェドルク市長はこのほど、1,031の自治体が会員として参加する「Association of Ukrainian Cities」を代表し、台北駐ポーランド代表処とMOUを締結し、双方の交流と協力を一層拡大することで一致したばかりだ。
ロシアのウクライナ侵攻が始まって以来、ウクライナの地方自治体のトップが台湾を訪問するのは初めてのこと。外交部は、台湾とウクライナの実質的なビジネス交流や産業協力を強化し、ウィン・ウィンのパートナーシップをさらに深化できるだろうと期待を寄せている。