2025/05/24

Taiwan Today

外交

台湾とフランスが科学技術協力協定、6大領域で連携強化へ

2023/11/30
国家科学及技術委員会は29日、台湾とフランスが科学技術協力協定を締結したことを発表した。台湾の呉志中駐仏代表(前列左)とフランス在台協会のフランク・パリ代表(同右)がそれぞれの政府を代表して調印、国家科学及技術委員会の呉政忠主任委員(中央)が立ち会った。(国家科学及技術委員会)
国家科学及技術委員会(科学技術振興行政を担当する台湾の中央省庁、旧科技部)とフランス在台協会(台湾におけるフランス大使館に相当)は29日、台北市内で合同記者会見を開催し、台湾とフランスが今月23日、科学技術協力協定(Science and Technology Cooperation Convention, STC)を締結したことを明らかにした。双方は今後、6大領域での連携強化を中心に、科学研究で全面的な協力を展開する。
 
合同記者会見に出席した行政院の陳建仁院長(=首相)は、「台湾が、近い理念を持つ国々と科学や技術分野での協力を強化するのは非常に重要なこと」だと指摘。また、「過去3年間、台湾の科学研究や技術産業の成果は国際社会から高い評価を受け、重視されてきた。その結果、台湾は2020年に米国と科学技術協力協定を締結。今年3月にはドイツとも同様の協定を締結した。フランスとの協定締結はそれに続くもの」と説明した。
 
陳院長によると、台湾の国家科学及技術委員会とフランスの高等教育・研究省は今回の協定で、①半導体と量子、②健康、③デジタル、④サイバーセキュリティと人工知能、⑤グリーン産業及びエネルギー、二酸化炭素削減、⑥航空宇宙及び海洋―を6大領域に選定した。陳院長は「いずれも台湾が強みを持つ領域だ。台湾の科学研究に従事する人たちの努力のおかげで、世界が台湾を重視し、台湾が他国の学者や専門家と協力してウィン・ウィンを生み出すチャンスを得られたことに感謝したい」と述べた。
 
国家科学及技術委員会によると、今回の協定締結のきっかけとなったのは同委員会の呉政忠主任委員による2022年のフランス訪問。それから1年余り、台湾とフランスの関係者が議論を重ねた結果、今月23日、台北駐仏代表処の呉志中代表(=台湾の駐仏大使に相当)とフランス在台協会のフランク・パリ代表が、双方の政府を代表してパリで協定書に調印。調印式には呉政忠主任委員も立ち会った。協定書には、双方が定期的に「台仏科学研究会議」を開催することも盛り込まれた。
 
なお、呉誠忠主任委員は今回の訪台期間中、高等教育・研究省のシルヴィー・ルタイヨ大臣とも会談し、協定締結後の双方の具体的な連携戦略や計画などについて話し合った。現在双方は、来年5月上旬に台湾で1回目となる「台仏科学研究会議」を開催する方向で一致している。科学技術政策に関する台仏対話と学術シンポジウムが主軸になる予定。
 
 

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